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掲載開始日:2018年5月22日

最終更新日:2018年5月22日

伊賀﨑俊さんスペシャルインタビュー

  北区ゆかりのアスリートにインタビューをするこの企画。今回は、北区在住で、「ろう者」のスポーツの祭典であるデフリンピックやデフフットサルワールドカップの日本代表もご経験された伊賀﨑俊さんにインタビューしました。伊賀﨑さんは、2009年に行われた「夏季デフリンピックサッカー in 台北」や2015年に行われた「デフフットサルワールドカップ in タイ」に出場し、ご活躍されました。現在は、「シティグループ」に所属、個人では「CW-X」「AiR」とスポンサー契約され、また、障害者と健常者の垣根を越えたフットボールクラブの設立にご尽力するなど、精力的に活動されています。インタビューでは、プライベートな面に関してもさまざまな質問にお答えいただきました。

        

伊賀﨑さん③

                プライベートに関する質問にも、伊賀﨑さんは笑顔で丁寧に答えてくれました。

子どものころは、マラドーナ選手に憧れていました

Q サッカーを始めたきっかけは何ですか?
 兄の影響を受けてサッカーを始めました。

Q 何歳くらいからサッカーを始めましたか?
 小学校に入る前なので、5歳くらいから始めました。

Q 当時憧れた選手はいますか?
 そのときはマラドーナに憧れていました。マラドーナのようになりたいと思っていました。

Q ポジションはどこですか?
 フォワードです。小学校からずっとフォワードをやっていて、大学からはトップ下。ずっと攻撃的なポジションでした。

Q サッカーの魅力やポジションの魅力は何ですか?
 私の人生はサッカーと共にあったので、サッカーボールを通していろいろな仲間とコミュニケーションが取れることと、僕は生まれつき耳が聞こえないので、複数の人とコミュニケーションを取るのが難しいこともあるのですが、サッカーをしているときはその難しさも全く感じません。サッカーボールのおかげで多くの友達ができました。
また、チームワークを学ぶこともできますし、自分に勝つことも、仲間を信じることも、いろんな面で学ぶことも多くありましたので、そういったところにサッカーの魅力が詰まっているんだと思います。

Q サッカーをやっていて良かったことは何ですか?
 僕の小学校のときの夢はワールドカップに出ることだったけど、高校に入ってサッカー部の監督から、「耳が聞こえない人はプロサッカー選手になれない」という絶望的な言葉を言われて初めて落ち込みました。プロサッカー選手になることを諦めるという挫折を味わいましたが、大学に入ってからある友人との出会いがきっかけで、デフサッカーという世界があることを初めて知りました。デフサッカーの世界には、デフリンピックという耳が聞こえない人たちのオリンピックがあることを初めて知って、それが小学校のときの夢の代わりになり、また夢に向かって動き始めました。そこで、夢を叶えるために、信じて、努力をして夢を実現させました。

Q サッカーを辞めたかったことはありますか?
 嫌なことは何度もありました。自分が日本代表に選ばれるためには、落選してしまった選手たちの想いも、日の丸の重みも背負っていかないといけないので、どんなに辛いトレーニングでもやらなければいけないのですが、途中で辞めたいとか、もういいかなと思うときは何度もありました。それでもやっぱり仲間たちの想いがあるから最後までやれました。

国際大会での経験

Q 初めて日の丸を背負ったときの気持ちはどうでしたか?
 言葉では言い表せない想い、背負った者にしかわからない気持ちだと思うんですけど、日本のすべての人たちの想いを背負っているということもありまして、生半可なことはできないと思っていました。

Q 国際試合で困ったことはありますか?
 他の国で困ったことは交通面で、調達した現地のバスが来なかったり、時間を守ってくれなかったりしたことがありました。準備が満足にできないまま試合を迎えることもありました。また、コンクリートの上でサッカーをやったりもしました。これがアウェーの洗礼かと思いました。

フットボールクラブの設立

Q これから始めたいスポーツはありますか?
 これからというより、今やっていることですけど、私がこれまでサッカーを通して得た経験を次の世代の子どもたちに繋げるために、2016年11月に「レプロ東京」というフットボールクラブを立ち上げました。このフットボールクラブは、障害者と健常者の垣根を越えたフットボールクラブとなっています。これは全国で初めての試みとして、道なき道にチャレンジしているところです。

Q そのフットボールクラブの対象者はどんな方ですか?
 立ち上げてまだ1年ちょっとなので、子どものクラブチームは今のところないんですけど、大人の競技志向フットボールクラブとして、2018年度東京都社会人サッカー連盟に無事に新規加盟できました。新規加盟まではすごい大変な道のりでした。障害を持っている方が多く所属するクラブチームが東京都社会人サッカー連盟に加盟した前例はなかったので、始めはとても難色を示されましたが、何度も説得して、関係者に私のフットボールクラブにもお越しいただいて、特別なサポートはいらないということを見せることで、連盟も理解してくださって、新規加盟できました。

Q 熱い想いが伝わったんですね?
 そうですね。

      

伊賀崎さんインタビュー写真

平成30年4月、稲付西山公園内のアスリート手形モニュメントに伊賀﨑さんの手形を新たに追加しましたので、皆さんぜひ実際に手を合わせてみてください。伊賀﨑さんも現地にお越しくださいました!    

Q フットサルのコミュニケーションはどのようにとっていますか?
 元々フットサルに転向するつもりはなかったのですが、デフサッカーで一緒にいた仲間がフットサルに転向し、その転向した仲間からフットサルって面白いという話を聞きました。そして、ダメもとでフットサルの世界に入りました。そこで感じたことは、サッカーと違って、試合の展開も非常に速く、またインターバルが永遠に続くような感じで、こんなにしんどいスポーツがあるんだと思いました。コミュニケーションがとても難しいところもあるので、練習のときにチームで戦術を固めておくということがありました。1,2,3,4,5と指でいろんなパターンの戦術をチームメイトに覚えてもらっています。そうすることで、声のコミュニケーションができなくても、゙みんなでカバーすることができます。 

Q ゲン担ぎ、ルーティーンはありますか?

 僕の場合、ピッチに入るときは右足から入るようにしています。今まで、得点を多く決めたのは右足なので、今日も右足で得点を決められるようにという想いで。足がちぎれても。 

Q 得点を決めたときの気持ちはどうですか? 
 そうですね。もう雄たけびを上げる感じです(笑)。

Q 点が取れなかったときの気持ちはどうですか?
 日本代表として、勝つために国の威信をかけて戦うので、絶好の機会で外してしまったときはショックな気持ちになりますが、引きずっていてはだめなので、すぐに気持ちを切り替えていますね。

プライベートについても伺いました

Q 好きな食べ物はありますか?
A
 好きな食べ物はお肉ですね。赤みの肉が好きです。特にヒレステーキが好きです。アスリートなので、ジムに通っているトレーナーさんに栄養管理を教えてもらい、その影響を受けています。
-食事にも気を付けていますか?
 そうですね。

Q お酒は好きですか?
A
 好きですね。ワインが好きです。
-赤とか白とか種類はいかがですか?
 赤ですね。

Q たくさん量も飲みますか?
A
 そんなにいっぱいは飲まなくて、たしなむ程度です。

Q 誰か尊敬している方はいますか?サッカー選手以外でもかまいません。
A
 尊敬しているのは、私の両親です。

Q サッカー以外で好きなスポーツはありますか?
A 
空手、それとロードバイクが好きです。

Q ロードバイクを始めたきっかけは何ですか?
 自転車の旅で北海道から沖縄まで走ったことです。5か月くらいかかりました。その目的は、日本の世界遺産を全て巡るためです。世界のいろいろな所を旅したときに、日本好きの外国の方から「日本ってどんな国?どんな文化があるの?」と聞かれたら、知ったかぶりでは答えられないので、日本人として知っておくべきだと思ったからです。
-どの世界遺産がよかったですか?
 小笠原諸島がよかったです。世界自然遺産なんですけど、沖縄以上に海がきれいで、野生のイルカもいてすごくいい場所です。

Q  座右の銘はありますか?
A    2つあります。「チャレンジ」「己に克つ」の2つです。私は生まれつき耳が聞こえないので、音のない世界で生きてきました。健常者と同様のレベルに持っていくためには、人の2倍も3倍も努力しなければなりません。障害があるからできないのではなく、障害があるからこそ何事にもチャレンジしていく必要があると思いまして、さまざまなことにチャレンジしてきました。もちろん多くの失敗もありましたが、その失敗は成功や夢を実現するための失敗だと思っていますので、それを乗り越えることができました。

Q    ご自身を動物に例えた場合、何か思いつくことはありますか?
A    私の性格からすると、イルカかな。
-どういったところがイルカですか?
 
  チームを統率したり、仲のいい人には絆を深めるために積極的なコミュニケーションを取ったり、あとは、さまざまな方とコミュニケーションを取って信頼を得たいのですが、そういうところがイルカにもあるかと思います。イルカも人間と戯れて、初めての人とも積極的に仲良くなるようにしていますが、そういうところが自分と似ているような気がします。

Q 水泳はやりますか?
A 高校生のとき、兄にサーフィンを教えてもらったので、そこそこできるかなと。

Q 北区内でよく行くスポットはありますか?
A 2つあります。1つは赤羽スポーツの森公園競技場。もう1つは味の素フィールド西が丘。先ほどお話しました通り、私の立ち上げたフットボールクラブがありまして、そのフットボールクラブの練習に、赤羽スポーツの森公園競技場をよく使わせていただいております。

Q 仕事が休みのとき、サッカー以外の趣味はありますか?
 そうですね。フットボールとか忙しいのですが、空いている時間は友達と話したり、ショッピングしたりしています。

Q ファッションにも興味ありますか?
 そうですね。

Q スーツとかお好きですか?
 好きですね。今はビジネスで着る機会が多いので、オーダーメイドでいろんなスーツを着ています。
-ネクタイも青色がお似合いですね。
 青色が好きですね。クールなイメージがあるので。

今後の目標

Q 今後の人生の目標、サッカーでの目標を教えてください。
A
   サッカーの目標は、レプロ東京というフットボールクラブを、都リーグ4部からのスタートでありますが、最終的には都リーグ1部に昇格させることです。かなりハードルは高いけれども、チームの皆で力を合わせてやっていけば、乗り越えられるんじゃないかと思います。人生の目標は、今までいろいろな方に支えられて生きてきたので、今まで助けてくださった方々に恩返しのためにも、社会にもっと貢献していかないといけないと思っています。自分にできることをとことんやって社会に貢献していきたいと思います。

Q   スポーツをやっている子どもたち、北区民、障害をお持ちの方々にメッセージを一言お願いします。
 好きなこと、好きな気持ちを忘れないで、楽しむ気持ちを持って、もっといろいろなスポーツをやってほしい。夢は叶えるためにあるものですので、その夢の実現に向けて頑張ってほしいと思います。 
 
※インタビューは、平成30年1月下旬に行いました。

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