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最終更新日:2021年3月20日

3月19日 生徒の様子

素敵な卒業式となりました。

本日10時より第65回卒業式を挙行いたしました。厳粛に式は執り行われ、66名の卒業生に卒業証書が授与されました。とても感動的な卒業式となりました。送辞は、在校生を代表して2年生田村くんが行い、答辞は卒業生を代表して林くんが行いました。二人ともとても素晴らしかったです。
保護者の皆さまのご参加を2名以内とさせていただき大変申し訳ありませんでした。so1 so3

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 本日、阿久津の式辞を掲載し、ご来場できませんでした皆様への挨拶に替えさせていただきます。

 式 辞

  朝の日差しが日ごとに輝きを増し、春の訪れを感じる頃となりました。
本日、北区立堀船中学校第六十五回卒業式を挙行するにあたり、本来であれば、本校の在校生全員と、北区教育委員会及び地域のご来賓の皆様のご臨席を賜るところですが、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策のため、規模を縮小せざるを得なかったことを、大変申し訳なく存じます。一方で、こうした厳しい状況の中でも、ご来賓代表として木村PTA会長様にお越しいただけましたことを、心より感謝申し上げます。

  保 護者の皆様、お子様のご卒業おめでとうございます。六十六名の卒業生を迎え、ここに卒業式を行うことができますことを心から喜び、感謝申し上げます。また、各ご家庭一名ないしニ名の入場とさせていただきましたことに、改めてお詫び申し上げます。

  そして卒業生のみなさん、卒業おめでとうございます。
みなさんが、今日という日を迎えることができたのも、保護者の皆さんの深い愛情と、地域の方々のご協力のたまものであると思います。
みなさんが最上級生となった令和二年は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、六月になるまで臨時休業となり、部活動の練習もできず、三年間の集大成になるはずだった試合やコンクールも全て中止となってしまいました。さらにはみなさんが最も楽しみにしていた修学旅行や、最後のほりふな祭まで中止になりました。何事に対しても、真面目に、一生懸命取り組んでくれたみなさんの気持ちを考えると、本当に不憫で、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
そのような中、運動会を行うことができたことは唯一の救いでした。運動会の時間を短縮し、学校を挙げて密を避ける様々な工夫を凝らしました。厳しい制約の中でも、自分たちで納得のいくものを創り上げようとするみなさんの努力が、至る所で見られました。一人一人の強い想いによって、コロナ禍の短縮運動会は、感動的で特別な運動会となったのです。
 みなさんは、素晴らしい最上級生になりました。在校生の誰もが尊敬する先輩になりました。 

そんな卒業生のみなさんから、コルクボードに校歌が大きく描かれた卒業記念品をいただきました。卒業生のみなさんが全員で分担して、歌詞の文字一つ一つを丁寧に作成してくれた心温まる贈り物です。
  校歌について、少しだけお話しします。「近代の大工業地」という歌詞があるとおり、堀船では、明治から現在に至るまで、時代を象徴する工場が現れては消えていきました。明治の「近代化の時代」にはレンガや紡績、昭和初期の「戦争の時代」には兵器、戦後の「豊かさの時代」にはビール、平成の「情報の時代」には新聞と、それぞれの時代の性格を表すような製品が、ここ堀船の工場において生産されてきたのです。まさに堀船は「日本経済史の縮図」と言えます。そんな堀船発展の礎を一代で築いた偉人がいます。明治時代、飛鳥山の地に住み、眼下に王子製紙会社を立ち上げた彼は、現在放送中のNHK大河ドラマ『青天を衝け』の主人公であると同時に、二〇二四年発行の新一万円札の肖像としても注目を集めています。そうです、その人物とは、渋沢栄一です。みなさんが何度も歌った校歌では、この渋沢の偉業が讃えられていたのです。堀中生には、先の見えない時代に立ち向かい、日本近代化の父として今なお国民に愛される渋沢の精神が息づいています。卒業していくみなさんは、ぜひこのことを忘れないでください。
そして、みなさんの手作りのコルクボードは、在校生はもちろん、未来の堀中生達何千人もが目にして、記憶していくことになります。後輩達の誰もが、コルクボードに書かれた校歌を眺めて、歌詞を覚えて、みなさんのような立派な堀中生になっていくのです。地域の歴史を繋ぐ、堀船中学校の新たな伝統をつくってくれた事に、改めて感謝します。

さて、先ほどみなさん一人一人に卒業証書をお渡ししました。その卒業証書には、「中学校の全課程を修了したことを証する」と書いてあります。これは、憲法で定められた義務教育を修了したことを意味します。今後は自らの意志と責任において、高等教育を受けたり、新たな人生の一歩を踏み出していくことになります。
コロナ禍が未だ続く世界にあって、これからのみなさんの人生においては、AIによる社会の大きな変化や、災害、感染症など、予測困難な事態が再び起こるかもしれません。しかしそのような状況であればこそ、自ら考え、判断して、行動し、試行錯誤を繰り返していく粘り強さを持って、前向きに挑戦してください。時には偉人に学んだり、伝統を訪ねるのも良いでしょう。自分の得意なことや好きなことを活かして社会に貢献しながら、より良い人生を送ってください。

最後になりましたが、卒業生の保護者のみなさま、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。お子様はこんなに立派なりました。お子様の晴れの姿に、感激ひと塩のものがあろうかと、拝察いたします。
卒業生の今後の健やかな成長を祈念いたしまして、式辞といたします。

令和三年 三月 十九日
北区立堀船中学校 校長 阿久津 光生


 

 

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