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掲載開始日:2016年7月5日
最終更新日:2018年12月5日
世界保健機関(WHO)は、2010年に世界的レベルでのウイルス性肝炎のまん延防止と患者・感染者に対する差別・偏見の解消や感染予防の推進を図ることを目的として、7月28日を“WorldHepatitisDay”(世界肝炎デー)と定め、肝炎に関する啓発活動等の実施を提唱しました。これにより、日本でも、同日を平成24年度から「日本肝炎デー」と定めました。また、「日本肝炎デー」を定めたことにより、毎年この日を含む月曜日から日曜日までの一週間を、「肝臓週間」とし、全ての方に対して、肝炎に関する正しい知識の普及啓発に取り組むこととしています。
肝炎ウイルスに感染して肝臓の細胞が壊れていく病気です。この病気になると、徐々に肝臓の機能が失われ、肝硬変や肝がんに進行することもあります。肝炎ウイルスは現在までに5種類(AからE型まで)知られていますが、慢性化する肝炎ウイルスは、感染者の血液を介して感染するB型及びC型です。B型及びC型肝炎ウイルスの患者・感染者は、国内あわせて300万人を超えていると推定され、国内最大級の感染症とも言われています。
また、肝臓は、「沈黙の臓器」と呼ばれ、肝炎になっても、なかなか自覚症状が現れません。「体がだるい」と気付くころには、かなりの重症になってしまっています。しかし、肝炎ウイルスに感染していても、早期に発見し、適切な健康管理・治療を行うことで、肝炎から肝硬変や肝がんに進行するのを予防することが可能です。
慢性肝炎の原因となるB型及びC型肝炎ウイルスは血液を介して感染します。具体的には次の様な感染経路があります。
B型肝炎ウイルス(HBV)は、感染している人の血液や、血液が混入した体液を介して感染します。性行為での感染もありますが、成人ならばほぼ完全に治癒します。キャリア化する確率が高いのは母子感染ですが、現在はワクチン接種などにより予防できます。ごく常識的な衛生習慣を守れば、日常生活で感染する心配はほとんどありません。
C型肝炎ウイルス(HCV)は、感染している人の血液が、別の人の血液中に入ることで感染します。日常生活で感染する心配はほとんどありません。感染が拡がったのは、おもにHCVの検査方法が確立される以前のことで、当時使用していた治療用の血液や血液製剤、1960年代まで使い回しされていた予防接種用の注射器などの汚染が原因と考えられます。
肝炎ウイルスに感染しているかどうかは、血液検査を採取して調べます。
短時間の検査で数週間後には結果がわかります。感染直後は、検査でもウイルスを発見できないことがあります。感染を不安に感じたときは、数週間後の検査を受けてください。
肝炎ウイルス検査を受けたことがない方は、ぜひ一度お受けすることをお勧めします!!
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所属課室:北区保健所保健予防課結核感染症係
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