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掲載開始日:2018年4月1日

最終更新日:2024年3月15日

感染性胃腸炎の予防対策

感染性胃腸炎とは

感染性胃腸炎には、ウイルスによって起こるウイルス性胃腸炎と、細菌によって起こる細菌性胃腸炎(腸管出血性大腸菌感染症等)があります。ここではウイルス性胃腸炎の概要を示します。


ウイルス性胃腸炎の原因には、「ノロウイルス」、「ロタウイルス」、「サポウイルス」、「腸管アデノウイルス」などがあります。

特に「ロタウイルス」、「腸管アデノウイルス」による胃腸炎は乳幼児に多く見られます。

年間を通じて発生しますが、特に冬季に流行します。

ノロウイルスは特に秋から冬にかけて、ロタウイルスは冬~春にかけて見られます。

↓↓現在の流行状況↓↓

 北区感染症週報

 東京都感染症週報(外部サイトへリンク)

なかでもノロウイルスは最も多く見受けられるウイルスです。

ノロウイルスは、幅広い年齢層で感染性胃腸炎を引き起こす主な原因です。

患者のふん便やおう吐物には100グラムあたり100万から10億個もの大量のウイルスが含まれています。100個以下という少量のウイルスで感染性胃腸炎を引き起こす感染性の高いウイルスです。

症状

感染後24~72時間程度(潜伏期間)で腹痛、下痢、吐き気、おう吐、発熱などが出現します。ロタウイルスでは特異症状として白色便がみられます。

通常3日以内、長くても5~6日以内に軽快することが多いです。乳幼児、高齢者はおう吐、下痢により二次的に脱水症状を引き起こすこともあります。

また、症状回復後でも一週間程度、長い場合は一か月以上便からウイルスを排出する場合があります。

感染経路

・ヒト→ヒト【接触感染、飛沫感染】

ウイルスに感染した人の便やおう吐物を処理した後、手指などについたウイルスを口から取り込む

おう吐物が飛散・乾燥してウイルスが舞い上がり、口から吸い込む

・ヒト→調理器具/食品→ヒト【経口感染(食中毒)・接触感染】

ウイルスに感染した人が調理し、汚染された食品を人が摂取する

・食品→ヒト【経口感染(食中毒)】

ウイルスで汚染された食品(二枚貝など)を加熱不十分なまま人が摂取する

予防策

  • 手洗い:平時より経口感染(食中毒)・接触感染を予防するために、食事や調理前・トイレの後・外出後など手洗いをこまめに行うように習慣づけましょう。手洗いには3つのポイントがあります。
    1. ウイルスを洗い流す:石けんを使い十分にこすり洗いをする。(目安30秒)
    2. ウイルスが広がるのを防ぐ:タオルの共用はしない。
    3. 洗う前の手で汚染されている蛇口からの再汚染を防ぐ:蛇口を手といっしょに洗うかペーパータオルを利用して閉める。

 

  • ふん便・おう吐物処理:処理する人自身への感染・施設内への感染拡大を防ぐために、適切な方法で迅速に行うことが重要です。
  1. おう吐物を処理した後48時間は消化器症状の有無に注意する。
  2. おう吐物処理時とその後は大きく窓を開ける、換気設備を運転させるなどで換気を行う。

(施設)普段から施設内におう吐物処理方法等のマニュアルと必要物品を用意し、処理の手順と物品の場所を定期的に周知しておく。

 

  • 消毒:感染性胃腸炎の原因となるウイルスには次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)が有効です。ノロウイルスには熱湯消毒も有効です。

注意:感染性胃腸炎の原因となるウイルスにアルコールは無効です。

消毒液(次亜塩素酸ナトリウム希釈液の作り方)
原液の濃度が6%の場合(ペットボトルキャップ1杯約5ml)

使用用途

必要濃度 希釈方法

手すり・ドアノブ・水道の蛇口等の

多くの人の手が触れるところ

0.02%

水3Lに対して原液を10ml入れる。

(ペットボトルキャップ2杯)

ふん便やおう吐物で汚染されたところ 0.1%

水3Lに対して原液を30ml入れる。

(ペットボトルキャップ6杯)

注意点
・次亜塩素酸ナトリウムは金属を腐食させることがあるため、ご注意ください。
・また、塩素ガスが発生することがあるので、使用時は十分に換気してください。

熱湯消毒

使用用途

必要温度・時間

汚物がついたリネン類の消毒

調理器具の消毒

85度以上で1分以上

 

症状が出現した場合は

ウイルスを原因とする感染性胃腸炎の場合には特別な治療法はありません。下痢やおう吐が続く間は、脱水症状に注意し水分補給をしてください。症状がおさまったら、少しずつ水分を補給し、安静に努め、回復期には消化しやすい食事をとるように心がけましょう。

高齢者や子どもの場合、ぐったりする、唇が乾燥する、尿が濃くなるなどの症状が現れた場合はすぐに医療機関を受診しましょう。特に高齢者は誤嚥(おう吐物が気管に入る)により肺炎を起すことがあるため、体調の変化に注意しましょう。

社会福祉施設等で感染性胃腸炎の集団発生があった場合

北区保健所では、北区内に所在する社会福祉施設等で感染性胃腸炎の集団発生があった場合に、情報の収集・状況の整理・感染拡大防止のための指導・助言を行っています。

 

関連情報

  • 東京都保健医療局:

 家庭内での感染対策について(外部サイトへリンク)

 家庭や施設における二次感染予防ガイドブック(外部サイトへリンク)

 

  • 東京都感染症情報センター:

 感染性胃腸炎(ウイルス性胃腸炎を中心に)(外部サイトへリンク)

 

  • 厚生労働省:

 感染性胃腸炎(特にノロウイルス)について(外部サイトへリンク)

 感染性胃腸炎(特にロタウイルス)について(外部サイトへリンク)

 ノロウイルスに関するQ&A(外部サイトへリンク)

 

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お問い合わせ

所属課室:北区保健所保健予防課感染症係

〒114-0001 東京都北区東十条2-7-3

電話番号:03-3919-3102