掲載開始日:2014年7月25日
最終更新日:2019年8月1日
夏に流行する小児の感染症
「夏かぜ」とは
ヘルパンギーナ、手足口病及び咽頭結膜熱(プール熱)は、夏に流行する子供の感染症で、夏かぜと呼ばれています。
例年、夏季に急速に感染が拡大しています。
これらの感染症について正しい理解を深め、その予防に努めてください。
この季節に、お子さんにかぜの症状が見られたとき、またぐったりしている、呼びかけに対する反応が鈍い、意味不明の言動がみられるなどの症状が現れた場合は、早めに受診しましょう。
令和元年8月1日現在、ヘルパンギーナが流行、都内で警報基準を超えています。(PDF:473KB)ご注意ください。
※ヘルパンギーナの流行状況(外部サイトへリンク)
主な症状
- ヘルパンギーナは突然の高熱で発症し、口の中の奥の方に水疱や潰瘍ができます。口の中、手のひら、足の裏などに、発しんや水疱ができます。
- 手足口病は口の中、手のひら、足の裏などに、発しんや水疱ができます。あまり高い熱は出ません。重症化はまれですが、合併症として急性脳炎や心筋炎があります。
- 咽頭結膜熱は発熱、咽頭炎(のどのはれ)、結膜炎(目の充血)などの症状があらわれます。
感染経路
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ヘルパンギーナ、手足口病
- 患者の咳やくしゃみに含まれるウイルスを吸い込むことによる飛まつ感染
- 水疱の内容物や便の中のウイルスが、手を介して口や眼などの粘膜に入ることによる経口及び接触感染
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咽頭結膜熱
- 飛まつ感染、接触感染
- 感染力が強く、プールや温泉施設などでの感染もあることから「プール熱」とも呼ばれています。
治療
- ヘルパンギーナ、手足口病
つらい症状をやわらげる対症療法が中心です。ワクチンや特効薬はありません。
- 咽頭結膜熱
対症療法と、眼の症状が強い場合は眼科での治療を行います。ワクチンや特効薬はありません。
その他
食事や水分がとりにくくなり、脱水症状をおこすことがあります。水分補給に努め、柔らかく、刺激の少ない食事を工夫しましょう。
子供のための感染予防のポイント
- こまめな手洗いを習慣づけましょう(手洗いは多くの感染症に共通する重要な予防策です)
- 症状がおさまった後も2~4週間、便などにウイルスが排泄されます
- 普段からトイレの後、オムツ交換後の手洗いを徹底しましょう
- 幼稚園、保育園など集団生活ではタオルの共用を避けましょう
- お子さんが理解できる範囲で咳エチケットを心がけましょう(人に向けてくしゃみをしないなど)
咳エチケット
- 咳が続くときはマスクをつける
- 咳やくしゃみの際にはティッシュなどで口や鼻を押さえる
- 咳やくしゃみがほかの人に直接かからないようにする