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掲載開始日:2022年6月30日
最終更新日:2022年6月30日
6月30日(木曜日)、十条冨士塚(十条冨士神社内:中十条2-14-18)で、十条冨士神社大祭が始まった。
この大祭は、7月1日の富士山の山開きにあわせて開催されているもので、今年は3年ぶりの開催となる。地元では古くから「お冨士さん」の名で親しまれ、十条冨士塚には、子どもから大人まで大勢が列を成し、参拝に訪れた。なお、今年の大祭は、東京都が実施する十条冨士塚再整備工事に伴い、近隣に設置された仮宮で開催する。また、冨士神社脇の道路(フジサンロード)には、約200の露店が立ち並び、多くの人たちで賑わいをみせていた。7月1日(金曜日)まで。
(写真:冨士塚に参拝する様子)
十条冨士神社大祭は、日本の霊峰富士山にお参りできない人たちにも富士山登頂を楽しんでもらおうと、7月1日の富士山の山開きにあわせて開催され、地元では古くから「お冨士さん」の名で親しまれてきた。新型コロナウイルスの影響により、今年は3年ぶりの開催となる。
十条冨士塚(高さ約5.8m)は、江戸時代中期以来、十条地域の人々によって結成された冨士講*1が、冨士信仰にもとづく祭儀を行ってきた場所。この塚には、実際の富士山を模すように溶岩が配され、頂上には富士山の神体の分霊を祀る石祠、中腹にも富士山五合目の小御嶽神社の石祠が置かれている。地域の風俗・慣習を理解するため欠くことのできないものであることから、平成3年に北区指定有形民俗文化財に指定されている。富士山に見立てた冨士塚に線香を持って登頂し、頂上の石祠前にある焚上釜を模したコンクリートの容器に線香を投げ入れて焚き上げを行う。その後、石祠に向かって礼拝することで、富士山に登拝したのと同じ御利益があるとされている。なお、今年の大祭は東京都が実施する十条冨士塚再整備工事に伴い、近隣に設置された仮宮で開催する。
この日は青空が広がる快晴となり、大人に交じって浴衣を着た子どもの姿や親子で一緒に礼拝する姿がみられた。境内では、魔除け招福の縁起物「麦わら蛇(じゃ)」(1,000円)が数量限定で販売され、人気を呼んでいた。また、冨士神社脇のJR十条駅へと続く道路(フジサンロード:約280m)の両脇には約200の露店が立ち並び、多くの人たちで賑わっていた。
礼拝に訪れた女性は「子どもが小さい頃から毎年来ている。今年は、3年ぶりに開催されると聞いて楽しみに来た。これからゆっくり屋台を見に行きたい。」と笑顔で話してくれた。
富士山を信仰の対象として結成された地域的及び自主的な民間の信仰団体であり、江戸時代の初めに長谷川角行によってその基盤が造られたが、江戸時代中期に食行身禄(伊藤伊兵衛)が登場して、のちに冨士講の主流となった身禄派の冨士講の基盤を組成した。
(令和4年6月30日プレスリリース)
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