ここから本文です。
掲載開始日:2023年3月20日
最終更新日:2023年3月20日
荒川氾濫など大規模水害からの“逃げ遅れゼロ“を目指し、地域住民の協力した助け合い(=共助)を強化するため、地域の避難行動計画であるコミュニティタイムラインを、堀船地区へ全戸配布した。配布したコミュニティタイムラインは、大規模水害が想定される際の自主防災組織(町会・自治会)の動きに加え、各家庭でできる防災行動を検討できる構成となっている。高台避難の重要性や狩野川台風を経験した町会長の経験談を盛り込み、荒川の氾濫を「わがごと」としてとらえてもらえるよう工夫を施した。区では、今後、コミュニティタイムラインを活用した訓練を支援するとともに、来年度は浮間地区および豊島地区を対象としてコミュニティタイムラインの作成支援事業を行うことで普及・拡大に努めていく。
(写真:配布したコミュニティタイムライン(表紙))
近年、全国各地で大規模水害が多発している中、北区では、荒川氾濫などの大規模水害からの“逃げ遅れゼロ“を目指し、個人の避難行動計画であるマイ・タイムラインの普及に努めており、令和元年度より、マイ・タイムラインの作成講座などを実施している。
避難にあたっては、自助だけではなく、近隣住民からの呼びかけといった地域の人たちの協力した助け合い(共助)が重要である。荒川が氾濫した場合、堀船地区は全域が浸水想定区域であり、最大で3~5mの浸水が想定されている。また、浸水継続時間は2週間以上とされ、建物の上階へ避難(垂直避難)した場合、ライフラインが停止した中で孤立してしまうおそれがあるため、区は、高台への避難(水平避難)を推奨している。このような状況を踏まえ、今年はマイ・タイムラインの普及に加え、地域の避難行動計画であるコミュニティタイムラインの作成支援を実施し、完成した「堀船地区コミュニティタイムライン」を区の広報紙(3月20日号)と一緒に、堀船地区へ全戸配布した。
紙面では、地区住民の荒川氾濫に対する意識の向上やマイ・タイムラインの作成を促すため、警戒レベルの段階ごとに、自主防災組織(町会・自治会)の動きを整理し、各家庭における避難行動の検討ができる構成となっている。また、荒川氾濫を「わがごと」としてとらえてもらえるよう、実際に1958年の狩野川台風を経験し、地区が3日間浸水した際に、いかだを組んで飲み水を配って回ったという町会長の経験談を盛り込んだほか、堀船地区の公園に設置した想定浸水深の標示の写真に、浸水が想定される高さのイメージを重ねることで、高台避難の重要性を強調した。
コミュニティタイムラインの全戸配布を通じて、より一層の防災意識の向上に期待するとともに、今後区ではコミュニティタイムラインを活用した訓練を支援するなど、避難の実効性を高めていけるよう取り組んでいく。また、今年度の堀船地区を皮切りに、来年度は浮間地区および豊島地区を対象としてコミュニティタイムラインの作成支援事業を行うことで普及・拡大に努めていく。
(令和5年3月20日プレスリリース)
お問い合わせ
所属課室:危機管理室防災・危機管理課
〒114-8508 東京都北区王子本町1-15-22 北区役所第一庁舎2階13番
電話番号:03-3908-8184