ホーム > 区政情報 > 広報・広聴 > 報道 > プレスリリース > 令和6年6月プレスリリース > 【6月4日】<事前案内>芥川龍之介 田端転入110周年記念企画展 「友情から生まれたもの~文士村の青春アンサンブル」開催
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掲載開始日:2024年6月4日
最終更新日:2024年6月4日
6月8日(土曜日)より芥川龍之介 田端転入110周年記念企画展「友情から生まれたもの~文士村の青春アンサンブル」が開催される。9月21日(土曜日)まで。
大正時代後期、文壇で活躍する作家たちが田端に集まり文士村は最盛期を迎えた。その中で、芥川龍之介と室生犀星が、友人や後進を誘引し文士村形成へと大きく貢献した。その2人が俳句を寄せた、初公開の「芥川龍之介・室生犀星等合作書画幅」は本展の見どころの1つである。また、田端に集った20~30代の若き文士たちの交流から生まれた雑誌(『新思潮』『感情』『文藝春秋』『驢馬』)や、初版本、直筆の合作作品、寄せ書きなども紹介され、若き文士たちが田端で育んだ友情物語を感じることができる。
(写真:芥川龍之介・室生犀星等合作書画幅(部分))
田端の料亭・天然自笑軒での親睦会の様子を描いた画賛幅で、画・岸浪静山、句・芥川龍之介、室生犀星、渡辺庫輔、永見徳太郎により大正12年晩秋頃に作成された。なお、芥川が寄せた「夏汀に この通り江戸はお酒も凍ります」は全集・全句集に未収録の俳句である。※夏汀は永見徳太郎の号
天然自笑軒は、芥川龍之介の結婚披露宴や死後の「河童忌」、他にも田端の文化人の親睦会である「道閑会」の会場にも使用された。また、市電の「動坂下」山手線の「田端駅」どちらからも交通の便が良く、文士芸術家のほか、渋沢栄一、若槻礼次郎、近衛文麿など政財界人にも利用されていた(現存せず)。同展では、店主の遺族から寄贈された天然自笑軒で使用の皿や当時の写真も展示。
永見徳太郎、渡辺庫輔は長崎の人であるため、芥川龍之介は遠方から上京した客を自宅に招いた後、料亭でもてなし食事を楽しんだと思われる。また、絵を描いた岸浪静山は、当時田端の隣町・中里に暮らしており、芥川龍之介と画家・小杉放庵を引き合わせた人物である。
このように、「芥川龍之介・室生犀星等合作書画幅」は、芥川龍之介の分野を超えた幅広い交友関係が垣間見られるとともに、芥川龍之介流のおもてなしの一端が想像できる作品となっている。
令和6年6月8日(土曜日)~9月21日(土曜日)※休館日を除く
田端文士村記念館(田端6-1-2)
交通:JR京浜東北線・山手線「田端駅」北口から徒歩2分
無料
https://kitabunka.or.jp/tabata/news/16484/(外部サイトへリンク)
(令和6年6月4日プレスリリース)
お問い合わせ
田端文士村記念館
電話番号:03-5685-5171