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掲載開始日:2020年10月6日

最終更新日:2020年10月6日

滝野川「稲荷湯」修復・再生支援プロジェクトへの助成支援決定

201006-19月17日(米国時間)、アメリカン・エキスプレスとワールド・モニュメント財団(WMF)*1が北区滝野川にある「稲荷湯」の修復・再生プロジェクトに対し、20万米ドルの助成を行うことを決定した。
今回の助成は、WMFがアメリカン・エキスプレスを設立スポンサーとして1996年より展開している「ワールド・モニュメント・ウォッチ(文化遺産ウォッチ)*2」プログラムの一環として行われるもので、昨年10月に発表された2020文化遺産ウォッチに選定された25件(21か国)の中から、稲荷湯を含む7件が助成対象に選定された。
今後は、稲荷湯の保存・再生活動に取り組む「せんとうとまち*3」を中心に、WMFの支援を受け、稲荷湯および稲荷湯に付属する長屋の修繕を行い、銭湯を運営しながらも地域一帯の活性化につながる拠点として整備することが計画されている。

(写真:稲荷湯)

「稲荷湯」は北区滝野川にある昭和5年(1930年)に建てられた銭湯で、周辺の滝野川は戦火からも奇跡的に逃れ、今でも戦前からの面影や情緒を残す地域。稲荷湯は浴場・主屋そして従業員の住居として使われていた長屋等の建造物から構成され、2019年に国の登録有形文化財として答申を受けた。その外観は入り母屋造りの玄関を構え、さらにその上に破風が二段重なる特徴がある。このような社寺風の意匠は関東の銭湯に多く、中でも稲荷湯は戦前の東京における銭湯の様相を今日に伝えている。

人々の生活を支え、人との触れ合いの場として日本の生活文化を支えてきた銭湯は、少子高齢化や核家族化などが相まって一人暮らしの高齢者が増える傾向にあるこれからの社会、特に都市部において果たしうるその役割が大いに期待されている。「文化遺産ウォッチ」選定にあたっては、建築文化的な価値の他に、そのような社会的価値などが評価された。

今後は、銭湯営業を継続しながら、銭湯が地域一帯の活性化につながる拠点となるよう整備するとともに、稲荷湯および稲荷湯に付属するかつて従業員が使っていた長屋の修繕を行う予定。再生された長屋は地域に開いた場として運用し、改めて、地域における銭湯の顕在化を目指していく。

近所に住み、子どもの頃から稲荷湯をよく知る70代男性は、「子どものころは真っ黒になるまで外で遊んだ後、友達と一緒に稲荷湯に行っていた。今も常連の人たちが集まる楽しいところ。人のつながりを感じられるのが銭湯のいいところだよね。これからもその形を残し続けてほしい。」と話してくれた。

1ワールド・モニュメント財団(WMF)

1965年に米国ニューヨークで設立された非営利民間組織。国や文化の絆を超え、歴史的建造物などの文化遺産を保護・保存することを目的とし、世界各地で政府などの公的組織及び民間のパートナーと協力して、経済的・技術的支援活動や教育・啓発活動を行っている。

2文化遺産ウォッチ

アメリカン・エキスプレスを設立スポンサーとして、WMFが1996年より隔年で、緊急に保存・修復などの措置が求められている文化遺産を世界中からの申請を得て選考し、リストとしてまとめ、広く配信し保護活動の必要性を訴え、保存・継承に欠かせない地域社会の関わりを強めることを目的とした啓発プログラム。

3 せんとうとまち

銭湯のリサーチや記録を元にした魅力発信や、保全・活用提案を主軸に、銭湯のみならず銭湯と共に育まれた地域一帯の活性化を目指し活動中。都市、建築に関する専門家を中心に、銭湯とその界隈をこれからの時代に引き継ぐためのノウハウの蓄積、実践を行っている。

(令和2年10月6日プレスリリース)

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