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掲載開始日:2019年6月19日

最終更新日:2019年6月19日

東京都北区長五期目就任にあたっての施政方針及び所信表明について

190619-1区政執行の基本方針につきましては、本年二月の第一回定例会において申し述べたところですが、区長五期目就任後、最初の区議会定例会にあたりまして、改めて所信の一端を申し述べ、新たな構成となった北区議会並びに区民の皆さまのご理解とご協力を賜りたいと存じます。

私はこの四月に行われた区長選挙におきまして、区議会自由民主党、区議会公明党、区議会立憲クラブ、区議会社会民主党、国民の命を守る会、日本を元気にする会、並びに連合東京の推薦をいただき、多くの区民の皆さまのご支持により、再び区長の重責を担わせていただくことになりました。これは、平成十五年四月に区長就任以来、四期十六年間の区政執行に対して、区民の皆さまからご賛同と高い評価をいただいた結果と受け止めております。

私は、選挙期間中、「子育て一番・長生き一番・住んで一番」に全力投球をスローガンに掲げ、区政に対する私の考えを率直にお伝えし、区民の皆さまのご意見を伺う中で、四期十六年間で築き上げてきた「区民とともに」の基本姿勢、そして「ふるさと北区」づくりに対する、区民の皆さまの厚い信頼を強く感じることができました。また、三つの優先課題である「地震・水害に強い安全・安心なまちづくり」、「長生きするなら北区が一番」、「子育てするなら北区が一番」が、広く浸透しているとともに、さらなる充実に期待が高まっていることも強く感じました。

これは、区議会のご指導をいただきながら、職員一丸となって真摯に区政運営に取り組んでまいった努力の結果であると自信を深めますとともに、五期目は、これまでの実績を踏まえ、まちづくり、地域のきずなづくりと子育てファミリー層・若年層の定住化を進め、子どもから高齢者まで誰もが、幸せを実感し、いきいきと暮らせる魅力あふれる「ふるさと北区」をつくってまいる決意を新たにいたしました。

私がこの選挙にあたり掲げました公約は、「区民とともに」区民の目線で区政に全力を基本に

一、人生百年 健康長寿社会の実現

二、安心・安全 生命と財産を守るに全力

三、子育て一番・「教育先進都市」へ前進

四、にぎわい・利便性 住んで一番に全力

五、水・みどり・公園 新たな魅力と潤いの創出

六、文化・芸術・観光 北区らしさの創造

七、多様性の尊重 持続可能な北区を推進

の七つであります。

私は、この四年間の任期中にこれらの公約の実現に傾注し、未来に向け確かな基盤をつくるとともに、区民の皆さまが、北区に「生まれて良かった」「住んで良かった」と心から実感し、誰もが北区に愛着と誇りをもち、「北区に暮らせば幸せになれる」、そのような「ふるさと北区」の実現に向け、全力で取り組む覚悟です。

はじめに、公約の実現に向け、さらなる充実を図る三つの優先課題についてです。
まず、「地震・水害に強い安全・安心なまちづくりに全力」についてです。

発生の切迫性が指摘されている首都直下地震や荒川氾濫などの大規模災害を想定した地震・水害対策をはじめ、災害に強いまちづくりを一層推進し、区民の生命、財産を守ることに全力を尽くします。
引き続き、「北区地域防災計画」に基づく取組みを進め、自助、共助の力となる地域防災力の向上を目指すとともに、「大規模水害避難計画」の策定に着手します。また、空き家の有効活用に向けた取組みや、木造住宅密集地域の解消、大規模公園等への防犯カメラの設置などを推進し、安全・安心な生活環境づくりを強化してまいります。

次に、「長生きするなら北区が一番」についてです。
人生百年時代を見据えた健康長寿社会の実現に向け、誰もが「いきがい」や「やりがい」を持って暮らせる北区を目指し、高齢者の就労や社会参加につながる「いきがい」を創出する仕組みづくりを進めるほか、生涯学習・生涯スポーツの環境整備にも取り組み、いくつになっても、誰もが自分らしく輝き、活躍できる社会の実現を目指してまいります。

あわせて、介護と医療の連携を強化し、すべての人が健やかに、互いに支え合いながら住み慣れた地域で安心して暮らし続けるために、「北区版地域包括ケアシステム」をさらに充実してまいります。
また、健康寿命の延伸を図るため、若い世代から、高齢者まで自らの健康に関心を持ち、自ら取り組む健康づくりを支援する事業の充実を図ってまいります。

次に、「子育てするなら北区が一番」についてです。

妊娠期から出産期、乳幼児期、そして学齢期まで、それぞれのステージに寄り添った切れ目のないきめ細かな支援の充実や、保育所・学童クラブの待機児童解消に向けた定員拡大とともに、保育の質の向上を図り、子育てファミリー層・若年層が安心して住み続けられる環境づくりに取り組みます。
また、児童虐待防止に向けた取組みの強化とともに、旧赤羽台東小学校跡地を活用し、児童相談所をはじめとした子ども・教育に関する複合施設の設置に向け、着実に準備を進め、子どもたちの健やかな育ちをサポートする体制を充実してまいります。

「教育」の分野では、未来を担う子どもたちが、地域社会の一員としての自覚のもと、「ふるさと北区」に誇りをもち、自らの力で人生を切り拓き、将来様々な分野で活躍できる人材となるよう、「確かな学力の定着・向上」、「グローバル人材の育成」、「家庭・地域の教育力の向上」などの取組みを進めてまいります。

また、学校改築・改修の計画的な推進、全小中学校体育館への空調機の整備にも迅速に取り組み、教育環境の向上を図り、「教育先進都市・北区」をさらに前進してまいります。
あわせて、小中学校給食費等の保護者負担軽減についても、方策や対象者等の検討に着手してまいります。

 

三つの優先課題については以上ですが、その他の主要な区政の課題について所信を述べてまいります。

まず、「産業振興」の分野では、「北区産業活性化ビジョン二○一八」に基づき、「商業・サービス業」「工業・ものづくり」、「創業」の各分野の施策を積極的に推進し、北区産業のさらなる発展を目指してまいります。また、区内中小企業が取り組むIoTをはじめとする先端技術の活用や新製品・新技術の開発などへの支援に加え、観光振興やまちづくりなど産業活性化につながる取組みを積極的に推進してまいります。

「まちづくり」の分野では、本格化するまちづくりを一層推進し、自然環境豊かな北区の特性を活かした安全・安心・快適な空間の創出に向け、精力的に取り組んでまいります。

はじめに、駅周辺のまちづくりについてです。

まさに今、動き出しているこの機を捉え、それぞれの特徴を活かし、にぎわいや利便性の向上を図るなど、魅力的なまちづくりを着実に推進してまいる決意です。
王子駅周辺においては、快適で機能性の高い新庁舎建設に向けた検討を深めるとともに、百年先を展望した「東京の北の交流拠点 水と緑豊かな王子」の実現に向け、着実に歩みを進めてまいります。

十条駅周辺においては、東京都や関係機関と連携・協力して、十条駅付近連続立体交差事業や鉄道付属街路事業の推進とともに、十条駅西口地区市街地再開発事業につきましては、十条らしい「にぎわいの拠点」の創出に寄与する公共施設の検討に取り組んでまいります。

赤羽駅周辺においては、赤羽一丁目地区における市街地再開発事業を支援するとともに、まちづくりの課題解決に向けた取組みを進めてまいります。

さらに、安全で快適な移動の確保や、まちの回遊性の向上を図るため、コミュニティバスなど地域公共交通の充実について、方針を定めてまいります。また、公園については、Park-PFIなどの手法も導入し、区民の皆さまの暮らしの中に潤いや癒し、そして楽しみを与えてくれる魅力ある公園づくりを進めてまいります。

「スポーツ」の分野では、「東京二○二○オリンピック・パラリンピック競技大会」が、いよいよ一年後に迫ってまいりました。北区での事前キャンプ実施国であるハンガリーに関連したイベントをはじめ、「東京二○二○大会」に向けた記念イベントを開催するなど「トップアスリートのまち・北区」の取組みを一層推進し、区民の皆さまの気運醸成と、大会後のレガシー創出にも力を入れ、北区全体を盛り上げてまいります。

あわせて、荒川緑地など水辺空間を活かし、スポーツグラウンド等の整備に向け計画策定に着手するなど、区民の誰もがスポーツや水辺に親しむ環境づくりにも力を入れてまいります。 
また、文化の祭典でもある「東京二○二○大会」に向け、文化芸術事業のPRを強化するとともに、仮称芥川龍之介記念館の令和五年の開設を目指し、準備を進めてまいります。

さらに、近年北区は、「住みたいまち」、「子育てしやすいまち」として、認知度も上がり、注目を集めています。こうした機会に、北区の強みや魅力的な資源を総動員し、北区らしさを創造するとともに、区内外に戦略的・効果的に魅力を発信するシティプロモーションを一層推進してまいります。

その中の取組みの一つとして、北区にゆかりのある渋沢栄一翁の肖像画が、新たな一万円紙幣に採用されることになったこの機を捉え、日本の近代経済社会の基礎を築いた渋沢栄一翁の功績の発信や関連イベントを開催するなど、関係機関や関係自治体と連携し、積極的に展開してまいります。

そのほか、多様性社会の推進や、多文化共生社会の実現に向けた取組みも推進してまいります。

さらに、少子高齢化の進展や将来予測される人口減少への対応、変化のスピードが加速化している社会情勢を捉えながら、北区の十年後、さらにはその先の将来を見据え、夢や希望が未来につながる区政を推進するため、北区が取り組むべき方針を示す新たな「北区基本計画」と「北区経営改革プラン」を策定してまいります。

策定にあたりましては、多様化する課題やニーズに対応した柔軟な施策の構築に取り組む一方で、これまでの堅実な区政の歩みを踏まえ、変わらず着実に取り組むべきものも明確にし、未来に向かって確かな道筋をつけ、基礎自治体としてさらなる高みを目指してまいります。

そのためには、社会・経済情勢の急激な変化に対応できる安定した行財政基盤が重要です。引き続き、「北区経営改革プラン二〇一五」を推進し、さらなる内部努力の徹底や歳入確保、あわせて、内部統制制度の導入やAIなど先端技術の活用に取り組み、安定的で持続可能な区政運営に努めてまいります。

区政の推進にあたりましては、これまで同様「区民とともに」を基本に、区民の皆さまと行政がともに公共サービスの担い手であるという協働の精神のもと、行政として説明責任をしっかりと果たし、その上で区民の皆さまと一緒になって考え、可能な限りご意見を区政に反映させてまいります。

 

以上、五期目就任にあたり、区政の主要な課題と区政運営にあたっての基本的な考え方について申し述べさせていただきました。

北区基本構想の将来像「ともにつくり未来につなぐ ときめきのまち―人と水とみどりの美しいふるさと北区」の実現を目指し、北区政発展のために、北区議会並びに区民の皆さまのご支援、ご協力をいただきながら、希望に満ちた新たな時代「令和」の幕開けから、全力で区政運営にあたってまいる所存です。

今後ともよろしくご指導、ご鞭撻のほどお願い申し上げまして、所信表明とさせていただきます。 

 

添付ファイル

東京都北区長五期目就任にあたっての施政方針及び所信表明について(全文)(PDF:254KB)

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