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江戸表具

身近な楽しみ方を提案するからくり屏風

表具をする技術は、掛軸をはじめ衝立、屏風、襖、天井・壁張りなどに生かされています。表具は床の間の発生や茶道により需要が増え、江戸時代には上流社会に欠かせない美術工芸・調度品となりました。
写真の風炉先屏風は茶室で使われるものです。屏風作りの主な工程は、骨格の上に下張り、上張りの順に紙を張り重ね、最後に外枠の縁をはめ込みます。
からくり屏風は、江戸時代から伝わるからくり玩具「パタパタ」の技術を生かしたもので、板をひっくり返すと裏返しになり縦にも横にも使えます。「伝言を挟んだり、絵・写真・ドライフラワーを飾って現代のインテリアとして楽しんで使ってほしい」と相沢さんは薦めています。

相沢 彰宏

あいざわ あきひろ

1943年生まれ。父の後を継ぎ2代目に。屏風をはじめ、襖、障子、額装、インテリアなど幅広く手掛ける。東京表具経師内装文化協会第一期卒業。表具技能士1級合格。東京表具経師内装文化協会会員。
※写真は、相沢さんが、望月一志さんと協力し江戸時代の掛軸を修復した時のものです。

伝統の技を写真で楽しむ

からくり屏風

風炉先屏風(ふろさきびょうぶ)