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掲載開始日:2021年3月1日
最終更新日:2023年1月23日
北区では、新型コロナワクチン接種を迷われている方が、感染症予防効果と副反応のリスクについて、正しい知識を持ち、納得して接種を判断していただけるよう、ホームページや北区ニュース、Twitter・Facebook等を通じて、情報提供に努めています。
【北区医師会 増田幹生会長】
北区では、北区医師会をはじめとする地域医療の協力のもと、オミクロン株対応ワクチンの接種を進めています。今回は、北区の新型コロナワクチン接種事業に全面的にご協力いただき、ご自身も開業医として地域医療の最前線で奮闘している、北区医師会の増田会長に、区若手職員のオミクロン株対応ワクチン接種に関する疑問にお答えいただきました。
※本内容は北区ニュース1月20日号(1面)でも掲載していますが、本ページでは、紙面の都合上お伝えできなかった内容も掲載しています。
発熱、倦怠感、強いのどの痛みといった風邪に近い症状で受診される方が多いです。
新型コロナウイルスの流行当初、初期症状としてよく見られた味覚障害や嗅覚障害は、オミクロン株においては少ないと思います。
4回目・5回目のワクチン接種をしている方は、感染しても比較的症状が軽い方が多いです。
若い人は、ワクチン未接種の方や、2回目・3回目まで接種しているからもう十分だろうと、追加接種をしない方が多いですが、最終接種から半年以上期間が空いてしまうと、血液中の抗体量が減少しワクチンの効果が弱まってしまうため、感染リスク・重症化リスクが高くなります。
そういった方が感染すると、高熱や倦怠感でつらいという方が多いです。
若い人が新型コロナウイルスに感染した場合、重症化しないと言われていますが、「重症化しない」とは「死に至るような重症化はしない」という意味で、症状が軽いという意味ではまったくありません。実際に感染して「こんなにつらいと思わなかった。これで本当に軽症なのか。」という声をよく聞きますが、分類としては軽症です。「重症化しない=症状が軽い」という認識で、追加接種をしないというのは大きな勘違いです。
オミクロン株対応ワクチンは、従来型ワクチンを上回る重症化予防効果とともに、感染予防効果や発症予防効果も期待できます。できるだけ多くの方にワクチンを接種していただくことが、感染拡大の抑制につながると思います。
確かに、接種後の副反応が強く出ると、そんなつらい思いをしてまで、また接種をしたくないという方も多いのかもしれません。しかし、実際に新型コロナウイルスに感染するともっとつらいんですよね。仕事に行けない、子どもや高齢の両親にうつしてしまうなど、感染すると自分だけの問題ではなくなってしまいます。もちろん、ワクチン接種は任意であり、体質的な問題でワクチンを接種することができない方もいらっしゃいますから、差別はあってはなりません。
次の日、仕事ができないくらいつらい方もいますから、副反応が強くでる場合は、接種の翌日が休日や連休など、接種するタイミングを考えて予定を組む必要があります。発熱する場合もありますから、アセトアミノフェン等の解熱鎮痛剤を準備しておくと安心です。発熱で身体がつらいとき、服用すれば少し症状が和らぐと思います。
すでに感染した方も、体調が回復すれば、ワクチンを接種することができます。感染した方は、もう接種は必要ないという方もいますが、感染歴のある方がワクチンを接種することで、新型コロナウイルスに対する免疫をさらに強化することができます(ハイブリッド免疫)。
インフルエンザの感染者も増えています。インフルエンザと新型コロナウイルスは、発熱等の症状が似ているため、検査をして判別する必要があります。発熱者が増えれば、発熱外来が逼迫し、医療機関を受診しづらくなってしまいます。いずれもワクチンを接種することで、重症化や発症を防ぐことができます。希望される方は早めの接種をお願いします。
インタビューを終えて
東京都はワクチン接種後の副反応について、医療職による相談窓口を設置しています。
03-6258-5802
24時間対応(土曜・日曜・祝日も開設)
新型コロナワクチンは、ご自身の意思に基づいて接種していただくものです。ワクチンを接種している、接種していないといった理由で、差別やいじめは絶対にあってはなりません。
法務省では、新型コロナウイルス感染症に関連する差別や偏見にお悩みの方へ相談窓口を設置しています。詳細は以下のページをご参照ください。
【法務省】新型コロナウイルス感染症に関連してー差別や偏見をなくしましょうー(外部サイトへリンク)
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お問い合わせ
所属課室:北区保健所新型コロナウイルスワクチン接種担当課