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掲載開始日:2015年12月3日

最終更新日:2022年10月17日

不合理な税制改正に対する特別区の主張

「地方創生の推進」と「税源偏在是正」の名のもと、法人住民税の一部国税化や地方消費税の清算基準の見直し、ふるさと納税等の不合理な税制改正により、特別区の貴重な税源は一方的に奪われています。
こうした不合理な税制改正による特別区全体の影響額は、累計で1兆円を超え、令和4年度だけでも2,600億円を上回り、特別区における人口50万人程度の財政規模に相当する衝撃的な額です。

地方税を国税化して再配分する手法は、応益負担や負担分任という地方税の本旨を無視したものです。本来、地方財源の不足や地域間の税収等の格差については、国の責任において地方交付税財源の法定率を引き上げ、調整するべきです。

特別区は、持続的な都市の発展のために取り組むべき喫緊の課題や将来的な課題が山積しています。こうした中、新型コロナウイルス感染症対策では、全国で最も多くの感染者を抱えており、感染拡大防止対策や中小企業・医療機関への支援策、生活保護費等の特別区の負担は継続しています。加えて、ウクライナ情勢等に伴う世界的な物流の混乱や為替変動による物価高騰の影響も重なり、特別区の財政は極めて深刻な状況です。

地方交付税の不交付団体である特別区は、景気変動の影響を受けやすい歳入構造であるため、景気後退による区税等の減収や物価高騰対策等の財政支出に対しては、積み立てた財政調整基金を取り崩さなければなりません。それにも関わらず、備えとしての基金残高や税収の多寡という側面にのみ焦点を当てて、あたかも財源に余裕があるとする議論は容認できません。

今必要なことは、全国各地域が自らの責任で真に必要な住民サービスを提供するとともに、自治体間の積極的な交流や協働によって共存共栄する良好な姿を作ることであり、税源の奪い合いにより自治体間に不要な対立を生むような制度は認められません。

今こそ、国の責任において各地域を支える地方税財源の充実強化を図り、日本全体の持続可能な発展を目指すべきです。

 


 

 

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