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掲載開始日:2023年10月13日

最終更新日:2024年4月1日

咽頭結膜熱(プール熱)について

 咽頭結膜熱(プール熱)は、主に夏に小児を中心に流行する感染症ですが、2023年に都内の小児科定点医療機関からの第40週(10月2日から10月8日まで)における患者報告で、警報レベルにある保健所の管内人口の合計が都全体としての警報基準に達しました。これは、感染症法が施行された1999年以来初めてのことです。

2024年第3週(1月15日から1月21日)に東京都の定点医療機関あたりの報告数が0.71人(/週)となり、人口割合が東京都全体の30%を下回ったため、警報基準は解除されました。

しかし、患者の約82%は5歳以下の小児となっており、保育所等での複数感染事例も報告されていることから、今後も注意が必要です。

家庭、保育所、幼稚園、学校等においても感染防止対策の徹底、指導のご協力をお願いします。

咽頭結膜熱(プール熱)が流行しています(PDF:936KB)

咽頭結膜熱(プール熱)とは

咽頭結膜熱(プール熱)とは、アデノウイルスを原因とする感染症です。

  • 感染力が非常に強く、プールや温泉施設などでの感染もあることから「プール熱」とも呼ばれています。
  • 発熱(39℃前後)、咽頭炎(のどのはれ・痛み)、結膜炎(目の充血・目やになど)を主症状とし、その他リンパ節の腫れ、腹痛、下痢などが生じることがあります。症状は1~2週間でおさまります。目の症状が強い場合は眼科での治療を行います。頻度は高くありませんが、重症化した場合は肺炎などを合併することがあります。

咽頭結膜熱(プール熱)流行状況

小児科定点医療機関から報告された咽頭結膜熱の患者数を保健所単位で集計し、1定点当たり3.0人/週を超えると警報開始となります。警報は1.0人/週を下回る(警報終息)まで継続し、警報開始から警報終息までの間の状態を「警報レベル」としています。

2023年では第40週(10月2日から10月8日まで)の都内264か所の小児科定点医療機関から報告された定点当たり患者報告数(都内全体)は2.11人(/週)、北区の小児科定点医療機関から報告された定点当たり患者報告数(都内全体)は1.57人(/週)でした。

保健所別の患者報告数が警報レベルにあるのは、31保健所中9保健所で、管内人口の合計は、東京都全体の33.2%となりました。

2024年第3週(1月15日から1月21日)に東京都の定点医療機関あたりの報告数が0.71人(/週)となりました。人口割合が東京都全体の30%を下回ったため、警報基準は解除されました。

東京都における定点あたり患者報告数(咽頭結膜熱) 過去5シーズン(外部サイトへリンク)

(2024年第5週までの状況)

プール熱東京都

北区における定点あたり患者報告数(咽頭結膜熱) 過去5シーズン

(2024年第5週までの状況)

北区咽頭結膜熱

感染防止対策について

咽頭結膜熱(プール熱)は、患者の咳やくしゃみに含まれるウイルスを吸い込むことによる「飛沫感染」と、ウイルスが付着した手で口や鼻に触れることによる「接触感染」により感染します。特別な治療法やワクチンはありません。

プール熱の原因となるアデノウイルスはアルコール消毒が効きにくいため、石けんと流水による手洗いをこまめにしましょう。また、むやみに目や口に触れたり、こすったりしないようにしましょう。

プールや温泉施設を利用する際は前後にシャワーを必ず浴び、タオルは個別に使いましょう(集団生活をしている場合も含む)。

咳やくしゃみをする時には口と鼻をティッシュでおおう等の、咳エチケット(下記参照)を心がけましょう。

咳などの症状がある場合は、登園、登校を見合わせるなど無理をさせないように配慮しましょう。

症状がおさまった後も、約1か月は患者さんの便の中にウイルスが含まれている可能性があるため、トイレの後やおむつ交換の後、食事の前には手洗いを心がけましょう。

先天性心疾患、慢性肺疾患などを持つ場合は、かかりつけ医に相談し、感染予防や病気にかかった場合の対応について助言を受けておきましょう。

咳エチケット

 1.人混みに行く時や会話をする時、咳・くしゃみの症状がある時など、着用が効果的な場面では

 マスクをしましょう。

 2.咳・くしゃみをする時は、口と鼻をティッシュ等でおおいましょう。

 3.咳・くしゃみをする時は、周りの人から顔をそらしましょう。

咽頭結膜熱(プール熱)にかかったら

発熱、咽頭炎(のどのはれ)、結膜炎(目の充血)等の症状があり、咽頭結膜熱(プール熱)の疑いがある方は、早めに医療機関を受診しましょう。

療養のポイント

  • のどの痛みのため食事がとりづらい場合は、のどごしの良い食べやすいものを食べましょう。
  • 食事や水分がとりにくくなり脱水症状をおこすことがありますので、十分な水分摂取を行いましょう。
  • ぐったりしている、呼びかけに対する反応が鈍い、意味不明な言動がみられるなどの症状が現れた場合はすぐに受診しましょう。

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お問い合わせ

所属課室:北区保健所保健予防課感染症係

〒114-0001 東京都北区東十条2-7-3

電話番号:03-3919-3102