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掲載開始日:2014年12月2日

最終更新日:2024年7月31日

石神井川の臭気対策・環境改善

目次

1.石神井川について

2.北区内の石神井川の現状

3.臭気対策など環境改善に向けた主な取り組み

石神井川について

 sakura北区を流れる石神井川は、小平市内にその源を発し、西東京市を経て、練馬区・板橋区・北区を流下し、北区内で隅田川と合流しています。流域面積は61.6平方キロメートル、総延長は25.2kmの一級河川であり、都内の中小河川としては比較的大きな規模の河川です。下流部(王子駅付近~隅田川合流地点)においては、自然環境資源として区内の水と緑のネットワークを形成する重要な河川です。

 北区では、石神井川が都市の豊かさや潤いを生む貴重な水辺空間となるよう、河川の環境改善に取り組んでいます。潮の満ち引きの影響を受ける感潮河川となっています。(写真:桜開花時期の石神井川沿いの様子)

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石神井川の流域概要

北区内の石神井川の現状

 sukamu石神井川は、小平市・西東京市・練馬区・板橋区での湧水や田柄川との合流を主な水源としていますが、大雨の際には、汚水混じりの雨水や道路上の排水が流入します。
 下流部の感潮域では、水の流れが滞るため流入した有機物が川底に留まり、水質悪化やスカムの発生に伴う悪臭の原因となっています。

 スカムとは、川床に堆積した汚濁物質が、有機物の分解などによって発生する硫化水素やメタンガスの浮力によって水面に浮上したものをいう。(写真:スカムの発生状況(鑓溝橋付近))

臭気対策など環境改善に向けた主な取り組み

スカム対策作業

船舶の水流による打ち落とし作業

 令和5年7月から船舶を運航させて発生する水流により、水面上に発生した汚濁浮遊物(スカムなど)を打ち落としております。

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                      船舶作業前                                                       船舶作業後

船舶航行による石神井川のスカム対策(YouTube東京都北区公式チャンネル)

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二次元バーコード

(youtube動画)

 

 

水流発生装置

 水流発生装置は、人工的に水の流れを発生させて、底層の貧酸素状態の解消や汚濁物質の堆積を防ぎ、スカムの発生を抑制することを目的としております。本装置は平成24年度より雨量の少ない渇水期に稼働しておりましたが、雨量の多い出水期も運転できるように整備し、平成29年度から通年稼働をしております。

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                水流発生装置概略図                                               装置稼働状況 

散水設備

 王子桜橋から散水によるスカムの打ち落としを行うとともに、良質な水を石神井川に供給しております。散水している水は、東京メトロ南北線王子駅構内に流入している地下湧水です。本設備は平成29年度末から運転しております。

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              散水による打ち落としのイメージ                           王子桜橋からの散水状況

浚渫工事

 石神井川の河床に堆積した有機物を含む土砂の撤去や、川床の凸凹をなくし、汚濁物質の堆積しにくい河床形状にするための工事です。王子桜橋からあすか緑地の間で、雨量の少ない渇水期に実施しております。

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            河床の堆積土を引き上げる状況                                    回収した堆積土

下水道対策

東京都下水道局の取り組み

 「石神井川の現状」にて記載したとおり、大雨の際に汚水混じりの雨水が石神井川に流入します。こちらの対策として、下水道局では以下の取り組みを実施しております。

貯留施設の整備

 合流式下水道は、強い雨が降ると、汚水混じりの雨水が河川沿いの吐口やポンプ所から河川や海などに放流されます。このため、降雨初期の特に汚れた下水を貯留する施設の整備を進めています。貯留した降雨初期の特に汚れた下水は降雨後に、ポンプでくみ上げて水再生センターに送水して処理しています。

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初期越流水の貯留施設

 石神井川流域では、平成28年度に北区王子本町付近における貯留管(約680立方メートル)の整備がすでに完了しています。現在は、北区栄町・十条台地区及び王子第二ポンプ所において、合計約21,000立方メートルの貯留施設の整備を推進中です。

貯留施設の整備状況

 

貯留量 備考
王子本町貯留管 680立方メートル 平成28年度完成
栄町貯留池 4370立方メートル 建設中
北区十条台貯留池 3610立方メートル 建設中
王子第二ポンプ所 13000立方メートル 建設中、放流先を隅田川へ変更
合計 21660立方メートル  

 

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貯留施設の整備状況

下水吐口からの流出抑制対策

 gesuitaisaku5合流式下水道の改善対策として、水面制御装置等を設置することにより、雨水吐口からのごみなどの流出を抑制しています。石神井川流域全体において、令和2年度までに対策を完了しています。(イメージ図:水面制御装置の概要)

 

 

 

北区の取り組み

雨水浸透施設の拡充

 総合治水対策の一環として、透水性舗装、雨水浸透桝等の整備を進めることにより、洪水対策への効果が期待できます。加えて、下水道への雨水流入を抑制することで、初期越流水の流出を抑制することが期待されます。

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雨水浸透設備のイメージ

 北区では、個人が所有する住宅を対象に雨水浸透施設設置工事費用の一部を助成する制度があります。(申請前に事前相談が必要です)詳細につきましては、以下のリンクよりご確認ください。

雨水浸透施設設置工事費の助成制度について

河川水面清掃

senpaku2 石神井川では、東京都第一建設事務所の作業船が、河川の衛生的環境の確保と美観の保持を図ることを目的に、河川水面に浮遊するごみ、死魚と動物死骸等の回収、処分を行っています。(写真:浮遊物の回収作業の様子)

お問い合わせ

所属課室:土木部道路公園課河川係

〒114-8508 東京都北区王子本町1-15-22 北区役所第一庁舎3階17番

電話番号:03-3908-9213