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掲載開始日:2020年1月7日

最終更新日:2020年1月6日

令和2年区長年頭の挨拶

仕事始め式新年あけましておめでとうございます。

令和2年のすがすがしい新春を迎えるにあたり、区内各界を代表される皆さま方と、このように一堂に会し、和やかに交歓できますことは、私にとりましてこの上ない喜びであります。

皆さまには、北区政に対し、日頃から、温かいご支援とご協力をいただいておりますことを、心から厚くお礼申し上げます。

昨年の選挙におきまして、区民の皆さまからご支持をいただき、5期目の北区政を担わせていただくことになりました。
今後とも、皆さまの信頼と期待に応えるべく、希望に満ちた北区の未来を描き、北区の発展のために、力を尽くしていく覚悟です。どうぞよろしくお願いいたします。 

 

 

さて昨年を振り返ってみますと、日本においては、天皇の退位及び新天皇の即位に伴い、「令和」の時代が5月に幕を開けました。
万葉集を出典とする「令和」という言葉に込められた、「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ」といった意味や、新たな時代の訪れに、多くの方々が夢や希望を抱かれたことと思います。

 

また、スポーツの分野では、ラグビーワールドカップにおける日本代表チームの快進撃に、日本中が盛り上がり、競技そのものの面白さとともに、流行語大賞にもなった「ワン・チーム」という、チーム一丸となって、努力を積み重ねることの素晴らしさ、尊さを目の当たりにすることができました。

一方で、台風15号や19号の上陸などによる甚大な被害も発生し、いまだ復旧の途上にある地域もあります。
台風19号上陸の際、北区においては、自主避難施設を開設するとともに、3年ぶりに避難勧告を発令するなどの対応を行いましたが、参集職員の人員体制、災害情報の提供、自主避難施設の運営などについて様々な課題が顕在化しました。

私は、こうした課題や教訓をふまえ、区長として区民の皆さまの安全・安心な暮らしを守るため、引き続き、実効性の高い防災・減災対策、機動的な危機管理体制の整備に全力を尽くしてまいります。

 

さて、北区の昨年の出来事を振り返ってみますと、北区にゆかりの深い、近代日本経済の礎を築いた渋沢栄一翁が、新一万円札の肖像に選定されるとともに2021年のNHK大河ドラマ「青天を衝け」の主人公に決定するという大変喜ばしい出来事がありました。
北区では、こうした気運を捉え、渋沢翁生誕の地である深谷市を含む関係6団体で包括協定を締結し、渋沢翁の功績や精神を普及するなどの取組みを開始いたしました。

さらに、「トップアスリートのまち・北区」の実現に向けた取組みでは、「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開催に向けた記念イベントや事前キャンプ実施に係る覚書を締結したハンガリーに関連したフェアを開催し、ハンガリーのスポーツ選手との交流を深めることなどにより区民の皆様の気運が確実に高まってきたと感じています。
 

次に、日本経済に目を転じますと、雇用・所得環境の改善が続く中で、緩やかな回復が続くことが期待されていますが、通商問題の動向が世界経済に与える影響などが懸念されています。

一方、北区では、緩やかな景気回復や人口増加により特別区民税は、7年連続で増加しており基金への着実な積み立てなどにより、計画事業等の実現に向けた財政対応力を高めてまいりました。
しかしながら、不合理な税制改正による法人住民税の交付税原資化のさらなる拡大や海外経済の先行きの不透明感も高まるなど、今後の区を取り巻く財政環境は、予断を許さない状況が予測されます。

引き続き、事業の優先順位を定めた上で、限られた資源を重点的・効率的に配分するとともに、堅実な行財政運営に努めてまいりますので、区民の皆さまには、ご理解とご協力をお願いいたします。

年頭あいさつ2

それでは、これより年頭にあたりまして北区政の現況と今年の主要課題の一端をご説明申し上げます。

北区では、昨年の暮れに、令和2年度を初年度とし、今後10年間に、区が進めて行くべき基本的な施策の方向性を示す「北区基本計画2020(案)」を公表いたしました。

新たな基本計画(案)では、「新たな時代に 未来への希望を紡ぐ ふるさと北区」をコンセプトに、「地域のきずなづくり」や「子育てファミリー層・若年層の定住化」を引き続き、最重要課題に位置付け、10年後、さらにはその先の将来を見据え、新たな時代に対応した事業を計画化し、夢や希望が未来につながる区政を着実に推進していく考えです。

そのため、「区民とともに」の基本姿勢のもと、3つの優先課題を中心とした取組みの積極的な推進とともに北区の新たな魅力や価値を創出していくため、
「本格化するまちづくりの一層の推進」
「水・みどり・公園 新たな魅力とうるおいの創出」
「文化・芸術・観光 北区らしさの創造」
「多様性の尊重 だれもがいきいきと生活できる基盤の確立」
を柱とした施策にも積極的に取り組んでまいります。

 

はじめに、3つの優先課題についてです。

まず、「地震・風水害に強い安全・安心なまちづくりに全力」についてです。

首都直下地震や台風の大型化に伴う荒川氾濫などの大規模災害を想定した地震・風水害対策をはじめ、災害に強いまちづくりを一層推進し、区民の生命、財産を守ることに全力で取り組んでまいります。
中でも、大型台風による風水害への備えとして、避難行動に関するワークショップの開催、マイ・タイムライン作成の支援、避難所開設訓練などに積極的に取り組み、地域防災力の向上と、円滑な避難体制の構築に一層力を入れてまいります。

あわせて、災害情報を的確に区民の皆さまへ伝達する方法についての検討に着手してまいります。
また、木造住宅密集地域の解消をはじめとした防災まちづくり事業の推進や、「北区安全・安心の日」の普及啓発など地域防犯力の向上に取り組み、安全・安心な生活環境づくりを強化してまいります。

 

次に、「長生きするなら北区が一番」についてです。

人生百年時代を見据えた健康長寿社会の実現に向け、「いきがい活動センター」を設置し、高齢者の就労や社会参加につながる「いきがい」づくりの支援に力を入れてまいります。

また、「北区版地域包括ケアシステム」を一層充実するため、高齢者あんしんセンターの機能充実に向け、検討を進めるとともに、在宅医療や将来必要とされる医療体制の確保について調査・分析に取り組んでまいります。

さらに、「(仮称)区営シルバーピア滝野川三丁目」が完成するほか、特別養護老人ホーム 上中里つつじ荘の大規模改修に着手し、地域で安心して暮らすための基盤の充実を図ってまいります。

 

次に、「子育てするなら北区が一番」についてです。

妊娠期から切れ目のないきめ細かな支援の充実のため、産後デイケア事業や乳幼児ショートステイ事業などの拡充に取り組んでまいります。

あわせて、保育所・学童クラブの待機児童解消に向けた定員拡大、質の向上、さらに、10月からは、学校給食費について保護者負担軽減を図るため、第2子半額補助、第3子以降全額を補助するなど、子育てファミリー層・若年層が安心して住み続けられる環境づくりに取り組んでまいります。

また、児童虐待未然防止に向け、相談支援体制の充実を図るとともに、児童養護施設退所後の支援について取組みを開始します。

「教育」の分野では、未来を担う子どもたちが、「ふるさと北区」に誇りをもち、将来様々な分野で活躍できる人材となることをめざし、渋沢栄一翁の精神について学ぶための副読本の編集や英語検定料補助の拡充をはじめ「確かな学力の定着・向上」、「グローバル人材育成」事業などの充実を図ってまいります。

学校の改築では、浮間中学校が完成し、4月には新校舎に移転します。
また、王子第一小学校、西が丘小学校の建設を進めるとともに、北区初の施設一体型小中一貫校である「(仮称)都の北学園」の整備と、飛鳥中学校のリノベーション工事に着手してまいります。

あわせて、小中学校全校の体育館の空調機設置を完了させるなど、教育環境の向上を図り、「教育先進都市・北区」をさらに前進します。

 

次に、北区の新たな魅力や価値を創出する施策の展開についてです。

 

「本格化するまちづくりの一層の推進」では、

「駅周辺のまちづくり」や、「防災まちづくり」を中心とした面的整備を一層推進してまいります。

王子駅周辺においては、「東京の北の交流拠点 水と緑豊かな王子」の実現に向け、関係事業者等との協議を進めるほか、快適で機能性の高い新庁舎建設に向けた検討を深めるなど着実に歩みを進めます。

十条駅周辺においては、東京都や関係機関と連携・協力して、十条駅付近連続立体交差事業や鉄道付属街路事業の推進とともに、十条駅西口地区市街地再開発事業につきましては、十条らしい「にぎわいの拠点」の創出に寄与する公益施設の整備に向け準備を進めます。

赤羽駅周辺においては、赤羽一丁目地区における市街地再開発事業の支援とともに、まちづくりの課題について検討を進めます。

さらに、安全で快適な移動の確保や、まちの回遊性の向上を図るため、「地域公共交通計画」を策定するとともに、コミュニティバスの新規路線導入などに向け準備を進めます。

 

「水・みどり・公園 新たな魅力とうるおいの創出」では、

「公園総合整備構想」の策定や、飛鳥山公園へのPark-PFIの導入に向けた協議、名主の滝公園再生整備の設計を進めるなど、魅力ある公園づくりに取り組んでまいります。

また、水辺環境豊かな北区の特色を生かし、荒川緑地 豊島ブロックの水辺空間を活用して、スポーツグラウンドの整備に向け設計に着手し、区民のだれもがスポーツや水辺に親しむ環境を整備してまいります。

 

「文化・芸術・観光 北区らしさの創造」については、

「北区文化芸術振興ビジョン」を改定し、文化芸術活動の推進を図るとともに、「(仮称)芥川龍之介記念館」の開設に向け、準備を進めます。

さらに、近年北区は、「住みたいまち」、「子育てしやすいまち」として、認知度が上がるとともに、北区ゆかりの渋沢翁が注目されているこの絶好の機会を生かし、「北区渋沢栄一プロジェクトの推進」をはじめ、シティプロモーションに一層力を注いでまいります。

「多様性の尊重 だれもがいきいきと生活できる基盤の確立」については、
日本人と外国人が、安心して心豊かに暮らせるまちをめざした、多文化共生の実現に向けた取組みの推進とともに、多様性の理解促進や障害者の差別解消及び理解促進に取り組んでまいります。

 

次に、産業の分野についてです。

中小企業の生産性の向上や製品・サービスの高付加価値化を支援し、経営相談のさらなる充実を図るため、エフビズモデルの設置をめざし、検討などを開始してまいります。 
また、個店の売り上げ増加などにつなげる実践講座を開始し、意欲ある個店の魅力を高め、経営基盤の安定化や商店街の新たな魅力づくりを支援してまいります。

環境対策では、自治体における持続可能な開発目標SDGsの達成に向け環境学習事業などの取組みを充実してまいります。
また、受動喫煙の防止を図るため、制度の普及啓発に努めるとともに、指定喫煙場所の環境改善等に取り組んでまいります。

 

次に、スポーツの分野についてです。

「東京2020大会」開催まで、本日であと200日となりました。開催を目前に控え、区民の皆さまの一層の気運醸成を
図る取組みに力を入れてまいります。

まず、今月末には、ルート2020トレセン通りに競技紹介看板を設置し、「トップアスリートのまち・北区」にふさわしい街並みを整備してまいります。3月下旬には、東京2020大会100日前記念カウントダウンイベントを開催します。

そのほかハンガリー柔道・フェンシング選手団による事前キャンプを支援するとともに、区民の皆さまとの交流にも取り組んでまいります。

さらに、大会期間中は、北とぴあで、パブリックビューイングをはじめとしたコミュニティライブサイトを開催し、感動と興奮を共有し、スポーツと文化の祭典を区内でも存分に楽しんでいただく機会を作ってまいります。

 

以上、北区政の現況と主要課題の一端を申し上げてまいりましたが、行政需要は拡大化、多様化しています。
本日、お示しをしました施策を着実に進めるためにも、基本計画と同時に策定を進めております「北区経営改革プラン2020」を絶え間なく推進し、将来世代に負担を残さない健全な行財政運営のため、さらなる内部努力の徹底や歳入確保に
努めるとともに、AI等先端情報技術を活用し、施策や業務の利便性・効率性を高めてまいります。
 
そして、「北区基本計画2020」を着実に推進し、区民の皆さまが、幸せを実感し、いきいきと暮らせる魅力あふれる「ふるさと北区」をめざし、私は、これからも、職員とスクラムを組んで、ワン・チームとなり

北区の将来像である、
「ともにつくり未来につなぐ ときめきのまち
 人と水とみどりの美しいふるさと北区」
の実現に向け、全力で取り組んでまいります。

区民の皆さまには、引き続き、温かいご支援とご協力を賜りますようお願い申しあげ、令和2年の年頭にあたりましての
ご挨拶とさせていただきます。

 

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