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掲載開始日:2024年2月8日

最終更新日:2024年2月8日

熊野神社で「白酒祭」開催

240208-1-12月7日(水曜日)、『白酒祭』が熊野神社(志茂4-19-1)で開催され、五穀豊穣等を願って「鬼」と書かれた的を弓矢で射ぬく「オビシャ」が披露された。
白酒祭は、平成14年に北区指定無形民俗文化財に指定されている。3本の矢を持った氏子総代らが8mほど離れた位置から的(直径1.8m)を狙い、1本目はわざと外して残りの矢を当てるのが祭りの習わし。緊迫した雰囲気の中、放たれた矢が鬼を仕留めると、見物人たちは盛大に拍手を送った。
また、古くからこの土地に伝わる白酒作りの作業唄「白酒の唄」が神楽殿で披露されたほか、甘酒と切り餅が来場者へ振る舞われた。

(写真:オビシャの様子)

熊野神社では、毎年2月7日に白酒祭が行われている。これは、地域の五穀豊穣を祈願した村の行事が起源で、600年の歴史を持つと言われており、昭和初期頃からは神社の祭事となっている。村人が熊野神社の裏を流れる川の清水を用いて白酒を仕込み、祭礼日に振る舞ったことから白酒祭と呼ばれる。祭の中で行われる弓矢で的を射る行事は「オビシャ(御歩射)」と言われ、北区指定無形民俗文化財(風俗慣習)に指定(平成14年4月9日指定)されている。

日陰にはまだ雪が残っているこの日、伝統行事を一目見ようと、境内には地域の小学校の子どもたち約150名や地元住民など多くの見物人が集まった。最初に、境内の斎場で宮司と氏子総代らによるお祓いが行われ、続いて古くからこの土地に伝わる白酒作りの作業唄「白酒の唄」が神楽殿で披露された。境内が徐々に盛り上がり、いよいよ見物人が待ち望んでいた「オビシャ」が披露された。畳2畳の大きさの板に貼られた白い紙に「鬼」という文字が記された的(直径1.8m)を狙い、8m離れた位置から氏子総代らが3本ずつ矢を放つ。1本目は「捨て矢」として故意に外し、2、3本目の矢を当てるのが習わしで、矢が的に当たると鬼を退治したことになる。袴姿の射手が登場し弓を構えると、見物人たちは「当たるかな」と固唾を呑んで見守ったり、カメラを構えてシャッターチャンスを狙ったりと、弓が的を射る瞬間を心待ちにしていた。一直線に放たれた矢が見事に的に命中すると、大きな歓声と拍手が沸き起こった。

北区飛鳥山博物館の白酒祭についての講座を受講し、今回初めて見物に訪れたという区内在住の男性は「オビシャと、日本古来の行事に地域の方々が集まる雰囲気を楽しみに来ました。矢が的に当たる音が気持ちいいですね。昔からの風習は、子どもたちのためにも末永く受け継がれてほしいです」と語ってくれた。

(令和6年2月8日プレスリリース)

お問い合わせ

熊野神社 電話番号:03-3902-2140
北区飛鳥山博物館 電話番号:03-3916-1133