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掲載開始日:2024年2月15日

最終更新日:2024年2月15日

北区指定無形民俗文化財「稲付の餅搗唄」披露

240215_1_12月12日(月・祝)、道観山稲荷社(赤羽西2-14-20普門院前)で、北区指定無形民俗文化財に指定されている「稲付の餅搗唄」を地元の道観山稲荷講(講元:小川信一)が披露した。
また、区立西が丘小学校(西が丘1-12-14)の4年生の児童33名も祭半纏の出で立ちで駆けつけ、元気の良い唄と踊りを披露。集まった大勢の見学者とともに、手拍子や「よいしょ」の掛け声で、地域の伝統を継承した。

(写真:餅搗きの様子)

「稲付の餅搗唄」は、江戸時代から稲付地域(現在の赤羽西・赤羽南・西が丘地域付近)に伝わる、正月や祝い事で使う餅を搗くときに唄われた作業唄。餅を練る際に唄われる「稲付千本杵餅練唄」*1と、搗く際に唄われる「稲付千本杵餅搗唄」*2からなる。北区では、この作業唄を「北区らしさ」の貴重なものとして未来に伝承していくため、平成8年1月23日に北区指定無形民俗文化財(民俗芸能)に指定。毎年、初午の日(初午が節分以前の場合、二の午の日)に道観山稲荷社で開催される「初午祭」で地元の道観山稲荷講により披露されている。
初午のこの日、講員が、伝統の作業唄を披露。揃いの祭半纏を身にまとい、「ヤーレ ヤーレ ヤーレ ヤーレ めでた めでたの 若松さまよ」といった餅練唄の独特の節回しでゆったりとしたテンポの唄声が会場に響き渡る。「サノサー わたしゃ飛び入り ドッコイサノサー めを 掛けたまえ」と餅搗唄に変わると、会場からは手拍手も聞こえてきた。この日搗かれた餅は約30kg。きなこ餅、あんこ餅にし、見学者たちに振る舞われた。
また、道観山稲荷講の餅搗き唄保存会は、この作業唄を地域の子どもたちに継承していこうと、区立西が丘小学校に会員が出向いて唄の指導をしている。この日は、祭半纏の出で立ちで応援に駆けつけた4年生の児童33名が、元気よく餅搗唄と創作した踊りを披露。寒さに負けず元気に唄い踊る子どもたちに、集まった見学者からは大きな拍手が送られた。
保存会の会長は「昔、「初午の日」はお菓子を食べたり餅搗きをしたり、子どもにとってはお祭りと同じくらい楽しい日でした。今日も地元の子ども達の唄と踊り、そして餅搗きを皆さんに楽しんでほしいと思います」と挨拶した。また、やまだ北区長は「稲付の餅搗唄は、地域の伝統を守り次代に引き継いでいくために北区指定無形民俗文化財に指定されています。区としても、この伝統を長年に渡り育んでこられた皆さまとともに、今後も大切にしていきたいと思います」と話した。
 

*1 稲付千本杵餅練唄

よく練れるようにゆっくりとしたテンポで唄われる。祝儀ものの歌詞は決まって唄われるが、即興で家族や自分の気持ちを唄うこともある。

*2 稲付千本杵餅搗唄

34番まであり、リズムよく搗けるよう、手拍子を打ちながらのテンポの良い節回しになっている。
最後に「すっとこねたら、あんもにしょ(意味:つきあがったら、あんこもちにしましょう)」と、威勢よく掛け声を掛ける。

(令和6年2月15日プレスリリース)
 

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