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掲載開始日:2023年8月23日
最終更新日:2023年8月23日
8月22日(火曜日)、神奈川大学経営学部湯川研究室の学生4名が、霜降銀座商店街にてドナルド・キーン氏と地域との関わりについて聞き取り調査を実施。この日は3日間の調査の最終日。
名誉区民であり、北区アンバサダーでもあったキーン氏は生前、北区西ケ原の自宅近くの商店街を散策し、地域の人々とも交流があった。
本調査は、キーン氏と地域との交流の足跡を明らかにし、生活者としてのキーン氏の記憶を次代につたえ、地域との関わりを記録化することを目的とするもの。キーン氏の没後4年が経過した現在、都市地域特有の移動性の高さなどに起因した関心の低下により、地域の中でのキーン氏の記憶が急速に忘却されることが懸念される。
(写真:聞き取り調査の様子)
ドナルド・キーン氏は生前、北区西ケ原の自宅近くの商店街に頻繁に足を運んでいたことを踏まえ、本調査では、霜降銀座商店街内の全店舗を対象に、事前に用意した20項目の質問を足掛かりに、学生らに生前のキーン氏との思い出の聞き取りを依頼。
依頼を受けた神奈川大学経営学部湯川ゼミの学生らは、事前に自らデザインしたお揃いのTシャツを着て本調査に臨んだ。
調査に協力いただいた商店の方は、お店の前を歩くキーン氏と手を振って挨拶を交わした当時のことを思い浮かべ「キーンさんがこの商店街を歩く姿は、この街の日常だった」と振り返った。また、個人的にも交流があったという店主は、「キーンさんがここに暮らしたことは、この街の誇り。キーンさんがこの街に暮らしたこと、そして日本のことを思い、日本での暮らしを大切にされていたことを、次代に伝えていってほしい」と話してくれた。
3日間の調査を終えて、学生らは「この街にキーンさんが溶け込んでいたことがよくわかった」「この調査が、キーンさんを通して街をさらに盛り上げる取り組みのきっかけとなれば」と感想を述べた。
本調査により、日本文学・文化の研究者として世界的に著名なキーン氏の生活者としての一面を記憶にとどめ引き継いでいくことで、地域ブランド化の促進を図り、今後、展示や講座の開催を通して区民共有の財産となることを期待している。
(令和5年8月23日プレスリリース)
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