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掲載開始日:2023年10月24日
最終更新日:2023年10月24日
旧古河庭園(西ケ原1-27-39)内の洋館前に広がるバラ園で、約100種類200株の秋バラが見頃を迎えている。
秋の空気を肌で感じるこの日、大きく華やかで甘い香りのする『カリフォルニア・ドリーミング』や世界バラ会連合“栄誉の殿堂入り”となった『イングリッド・バーグマン』など、色彩豊かにバラが咲き誇り、訪れた人々はバラを一輪ずつじっくり見つめたり、洋館を背景に写真に収めたり、芳醇な甘い香りを楽しんだりと、思い思いに秋バラを堪能していた。同園によると園内のバラは12月上旬まで楽しめるという。
午前9時から午後5時(入園は午後4時30分)まで。入園料150円、65歳以上は70円(小学生以下及び都内在住・在学の中学生無料)。
(写真:見頃を迎えたバラと洋館(10月24日撮影))
旧古河庭園は、土地の高低差を活かし、小高い丘に建てられた洋館から庭へと続く連続性を重視し三段構造に設計されている。そのため、庭園内から洋館に目を向けると、色鮮やかに咲き誇る約100種類200株のバラが重厚な洋館を背景に咲き揃う様子を鑑賞することができる。
テラス式の庭園に植えられたバラは、日本、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、ベルギーなど各国のバラを集めたもの。敬宮愛子内親王に捧げられた『ロイヤル・プリンセス』や、国際的なファッションデザイナーにちなんで名づけられた『クリスチャンディオール』、淡いアプリコット色の『万葉』や鮮やかなオレンジの花が次々と咲く『リオ・サンバ』、など、約100種類200株のバラが来園者の目を楽しませている。同園によると、秋バラは気温が低い時期に咲くため、花もちが良くて香りも強い。また、春に比べると湿度が低い分、花弁に含まれる水分も少なく、色が濃いのが特徴。特にバラの香りが強く楽しめる朝に来るのがおすすめだという。
赤やピンク、純白など色とりどりに咲くバラが園内を鮮やかに彩り、訪れた人々はバラに顔を近づけてその甘い香りを楽しんだり、重厚な石積みの洋館を背景に大輪のバラを写真に収めたりと、多くの来園者でにぎわい、思い思いに秋バラを堪能していた。
区外在住80代の男性は「旧古河庭園にはもう何十年も前から来ていて、バラと紅葉のシーズンには撮影をしている。一週間前に来たときはまだ50種類程度しか咲いていなかったが、今日は77種類も見ることができて満足。花や葉に汚れが付いていなくて、とても綺麗なタイミングで撮影ができて良かった」と話してくれた。
11月10日(金曜日)まで開催。午前9時から午後5時(入園は午後4時30分まで)。
※入園料:一般150円・65歳以上70円(小学生以下、都内在住・在学の中学生は無料)
旧古河庭園は、もとは明治の元勲・陸奥宗光の邸宅だった。宗光の次男が古河家初代古河市兵衛の養子となったのち、古河家の所有となった。土地の高低差を利用し、和洋両庭園を巧みに調和させている。現在の洋館は大正6(1917)年竣工。
ルネサンス風の洋館と、バラ園を中心とした洋風庭園は鹿鳴館や旧岩崎庭園洋館などを手がけたイギリスの建築家ジョサイア・コンドル(1852~1920年)の設計によるもの。また、日本庭園の作庭者は、京都の庭師・植治こと小川治兵衛(1860~1933年)で、洋風庭園にも勝るとも劣らない魅力的な名園を造りあげている。大正初期の庭園の原型を留める貴重な存在であることから、平成18(2006)年1月、国の名勝に指定された文化財庭園。面積は、30,780.86平方メートル。
(令和5年10月24日プレスリリース)
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