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掲載開始日:2023年6月28日
最終更新日:2023年7月21日
夏に乳幼児を中心に流行する感染症にヘルパンギーナ、RSウイルス感染症、手足口病、咽頭結膜熱(プール熱)などがあり、夏に流行するので「夏かぜ」とも呼ばれます。
いずれの疾患も、保育園、幼稚園、学校などでの複数感染事例が報告されていることから注意が必要です。
感染症の症状などを知り、早期発見と感染予防に心がけましょう。
令和5年は、6月中旬からヘルパンギーナ、RSウイルス感染症が大きく流行しています。
特にヘルパンギーナは、都内の小児科定点医療機関における患者報告数が警報レベル開始基準値を超えています。
エンテロウイルス属のウイルス(コクサッキーウイルスA群、エンテロウイルス71型等)による感染症です。
感染経路として、
・患者の咳やくしゃみに含まれるウイルスを吸い込むことによる飛まつ感染
・水疱の内容物や便の中のウイルスが、手を介して口や眼などの粘膜から体内に入り感染する経口及び接触感染
などがあります。
回復しても、便の中に1か月以上ウイルスが排出されることがあるので、注意が必要です。
2~4日の潜伏期間の後、38度以上の突然の発熱に続き、口の中の奥の方に直径1~2mm、大きいものでは5mmほどの水疱や潰瘍ができます。
水疱や、水疱が破れたことによる口腔内の痛みのために不機嫌、食欲不振になり、脱水症状を起こすことがあります。2~4日で解熱し、7日程度で治癒します。
水分補給に努め、柔らかく、刺激の少ない食事を工夫しましょう。
治療薬や予防のためのワクチンはありません。対症療法となります。
まれに髄膜炎や急性心筋炎を起こすことがあります。ぐったりしている、呼びかけに対する反応が鈍い、意味不明の言動が見られるなどの症状が現れた場合はすぐに受診しましょう。
手洗いをきちんと行いましょう。特におむつ交換の後には流水と石鹸でしっかり手を洗ってください。
換気をしっかり行いましょう。マスクを着用することも感染予防に効果があります。
アルコールの消毒薬が効きにくいため、塩素系の消毒薬で消毒しましょう。
RSウイルスによる感染症です。患者の約75%以上が1歳以下の小児で占められています。
感染経路として、
・患者の咳やくしゃみや会話のしぶきに含まれるウイルスを吸い込むことによる飛まつ感染
・ウイルスのついた手すりやおもちゃなどから、手を介して口や眼などの粘膜から体内に入り感染する経口及び接触感染
などがあります。
4~6日の潜伏期間の後、発熱、咳、鼻水、咽頭痛、頭痛、倦怠感(元気がない)など、かぜに似た症状がみられます。
肺炎を起こすなど重症化することもあります。
治療薬はありません。対症療法となります。
ぐったりしている、呼びかけに対する反応が鈍い、意味不明の言動がみられるなどの症状が現れた場合はすぐに受診しましょう。
小さなお子さんにかぜのような症状がみられ、熱が38度以上に上がる、呼吸が浅く速くなる、ゼイゼイと咳が続く、痰が詰まる、急にぐったりするなどの様子が見られたときは、早めに医療機関を受診しましょう。
中でも、生後6か月未満の乳児や低出生体重児、心疾患、肺疾患、免疫不全のある方の場合は、重症化しやすいとされるため注意が必要です。
早産児や慢性呼吸器疾患を有するハイリスクの乳幼児には、重症のRSウイルス疾患を予防するための予防薬を使用する場合があります。使用については医師の判断になります。
手洗いをきちんと行いましょう。特におむつ交換の後には流水と石鹸でしっかり手を洗ってください。
換気をしっかり行いましょう。マスクを着用することも感染予防に効果があります。
アルコールや塩素系の消毒薬での消毒が効果があります。
エンテロウイルス属のウイルス(コクサッキーウイルスA群、エンテロウイスル71型等)による感染症です。
感染経路として、
・患者の咳やくしゃみに含まれるウイルスを吸い込むことによる飛まつ感染
・水疱の内容物や便の中のウイルスが、手を介して口や眼などの粘膜から体内に入り感染する経口及び接触感染
などがあります。
回復後も便の中に1か月以上ウイルスが排出される場合があるので注意が必要です。
3~5日の潜伏期間の後、口の中、手のひら、足の裏などに、2~3mm程度の発疹や水疱ができます。あまり高い熱は出ません。3~7日で痂疲(かさぶた)を残さずに消失します。
重症化はまれですが、合併症として急性脳炎や心筋炎があります。
治療薬や予防のためのワクチンはありません。対症療法となります。
口の中に水疱ができ食事がとりにくいため、柔らかく薄味の食事の工夫と水分補給を心掛けましょう。
ぐったりしている、呼びかけに対する反応が鈍い、意味不明の言動が見られるなどの症状が現れた場合はすぐに受診しましょう。
手洗いをきちんと行いましょう。特におむつ交換の後には流水と石鹸でしっかり手を洗ってください。
換気をしっかり行いましょう。マスクを着用することも感染予防に効果があります。
保育所などではタオルの共用を避けましょう。
アデノウイルスによる感染症です。
感染経路として、
・患者の咳やくしゃみに含まれるウイルスを吸い込むことによる飛まつ感染
・便の中のウイルスが、手を介して口や眼などの粘膜から体内に入り感染する経口及び接触感染
などがあります。
咽頭結膜熱は感染力が強く、プールや温泉施設などでの感染もあることから「プール熱」とも呼ばれています。夏に流行しますが、冬に小流行することもあります。
5~7日程度の潜伏期間の後、発熱、咽頭炎(のどのはれ)、結膜炎(目の充血)などの症状があらわれます。その他、リンパ節の腫れ、腹痛、下痢などが生じることもあります。症状は1~2週間程度でおさまります。まれに重症肺炎を合併することがあります。
治療薬や予防のためのワクチンはありません。対症療法となります。
眼の症状が強い場合は、眼科での治療を行います。
食事をとりやすいよう、柔らかく、薄味の食事を工夫し、水分補給を心がけましょう。
ぐったりしている、呼びかけに対する反応が鈍い、意味不明の言動が見られるなどの症状が現れた場合はすぐに受診しましょう。
手洗いをきちんと行いましょう。特におむつ交換の後には流水と石鹸でしっかり手を洗ってください。
換気をしっかり行いましょう。マスクを着用することも感染予防に効果があります。
プールや温泉施設を利用する際は、前後のシャワーを必ず浴び、タオルの共用は避けましょう。
飛沫感染防止のため、咳エチケットを心がけましょう。
学校等における感染症予防チェックリスト(外部サイトへリンク)
社会福祉施設等における感染症予防チェックリスト(外部サイトへリンク)
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所属課室:北区保健所保健予防課結核感染症係
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電話番号:03-3919-3102