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掲載開始日:2023年7月24日

最終更新日:2023年10月2日

「河童忌2023 芥川龍之介シンポジウム「作品を語る」」を開催

230724_1_17月23日(日曜日)に、滝野川会館大ホール(西ケ原1-23-3)で、「河童忌2023芥川龍之介シンポジウム「作品を語る」」が開催された。
「河童忌」*1は、忌日である7月24日に際し、昭和18年まで毎年行われていた芥川龍之介を偲ぶ会。
田端文士村記念館は、芥川没後90年を契機に遺族からのお話を受け復活させ、今年で7回目となる。今回は、北区文化振興財団設立35周年・田端文士村記念館開館30周年記念事業として、「河童忌」の前日に、芥川賞受賞作家や研究者を招き、数々の芥川作品の魅力について語るシンポジウムを行った。

(写真:堀江敏幸氏による基調講演)

「河童忌」とは、現在、芥川龍之介の忌日を指して用いられることが多いが、当初は、芥川の没後昭和18年まで毎年開催されていた“偲ぶ会”を指していた。この会には毎回のように記念帖が用意され、出席する親しい友人や芥川を慕う文士たちが、各々生前の芥川に想いを馳せて、俳句や画をしたためていたという。
没後90年を迎えた平成29年に遺族からのお話を受け、田端文士村記念館が「河童忌」を復活させた。今年で7回目となる本年は、芥川龍之介賞受賞作家である堀江敏幸氏を招き、基調講演「門と窓 - 「蜃気楼」と「三つの窓」について」を開催。さらに、芥川龍之介研究者である小澤純氏、髙橋龍夫氏、奥野久美子氏によるシンポジウムでは、「羅生門」をはじめ、教科書を中心に今も読み継がれる数々の芥川作品の魅力について、発表やディスカッションを行った。最後にご令孫の芥川耿子氏からお礼のご挨拶もあり、「河童忌」復活の経緯や龍之介の妻・文との墓参の思い出などを語った。
芥川の忌日であるこの日、没後96年を迎えた現在も芥川龍之介やその作品に魅了されたファンなど、区内外から314名の方が参加した。都内から訪れた20代女性は「大学で芥川作品の研究をしているので、参考になると思い参加した。芥川の作品は学生の頃から読んでいるが、歳を重ねて読むとまた違った解釈で見えてきてとても奥深い。今日は芥川賞作家と研究者の話を一度に聞くことができて、芥川の人間性やその作品についてまた違った見方を知ることが出来て大変良かった。」と語ってくれた。
 

第4回子ども芥川龍之介検定もWebsite上で同時開催中

田端文士村記念館公式ホームページでは(https://kitabunka.or.jp/tabata/news/12506/)、7月8日(土曜日)10時00分~8月31日(木曜日)~17時00分まで小学校3年生から中学校3年生を対象に、芥川龍之介にまつわるオンラインクイズ「第4回子ども芥川龍之介検定」を開催している。この検定は、田端に暮らした芥川龍之介についての知識を深めてもらうことや「(仮称)芥川龍之介記念館」の開館に向けた機運醸成につなげることを目的としたもの。80点以上を獲得した児童・生徒全員に認定証を贈呈。また、アンケート回答者の中から抽選でクリアファイルが贈られる。昨年は北区内を中心に2,000名を超える児童・生徒が参加した猛暑の夏にぴったりな企画です。

第4回子ども芥川龍之介検定概要


<クイズの公開期間> 7月8日(土曜日)午前10時~8月31日(木曜日)午後5時
<対象年齢> 小学3年生~中学3年生(参加は対象年齢の児童・生徒1人につき1回限り)
<参加の流れ> 田端文士村記念館ホームページにアクセス
https://kitabunka.or.jp/tabata/news/12506/
<特典>  1.80点以上(※100点が満点)獲得者には、認定証を贈呈
2.アンケート回答者の中から抽選で100名に記念クリアファイルを贈呈 
<参加費> 無料 ※通信料は参加者負担
<主催> (公財)北区文化振興財団 田端文士村記念館
<共催>東京都北区 <後援>東京都北区教育委員会 <協賛>第一生命保険株式会社

*1 河童忌


昭和2年7月24日、芥川龍之介は田端の家で自ら命を絶ち、35歳で生涯を閉じている。翌年の命日、親しい友人や芥川を慕う文士たちは、芥川家からほど近い、会席料理屋「天然自笑軒」で遺族をかこんで偲ぶ会「河童忌」を開催。昭和18年まで毎年続けられ、その模様は文藝春秋社や時事寫眞新報社などが取材している。その後、第二次世界大戦のため一時中断したが、戦後に五十回忌など、数回開催された記録が残っている。
 

(7月24日プレスリリース)

 

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